オオフクロウチョウ
学名:Caligo eurilochus
- 分類:タテハチョウ科
- 前翅長:8 – 9cm前後
- 時期:不明
- 分布:中央・南アメリカ
分類
オオフクロウチョウはタテハチョウ科に属しており、その中のジャノメチョウ亜科に分けられていてます。
ジャノメチョウ亜科のフクロウチョウ属に分けられています。
フクロウチョウ属はシロスジフクロウチョウ・ルリフクロウチョウなど多数存在します。
生態
1年に何回発生するかは不明です。
生息域
メキシコ、ペルー、エクアドル、グアテマラ、アマゾンなど主に中央・南アメリカに生息しています。
熱帯雨林、雲霧林に生息しています。
成虫
オオフクロウチョウは日中よりもとくに夕暮れに活動し、腐った果実や樹液を吸います。
日中は狩りに出かける鳥などの捕食者が多いため、活動しません。
また、光に惹かれる性質があり、人工照明などに寄ってきます。
捕食者を警戒すると、追跡するのが困難になるように一度に数メートル飛行し、木の幹や葉に止まって、また数メートル飛行するといった小刻みな移動をします。
翅を開張すると15 – 20cm前後になる、大型の蝶です。
幼虫
成熟した幼虫は体色は緑色または褐色で、背中に四本の赤い棘があります。尾は2本あり、褐色で毛が生えています。体の側面は褐色でここにも毛が生えています。
頭部は褐色で4本の角があり、毛が生えています。
食草はバナナ、オオバコなどのバショウ科、ヘリコニアなどオウムバナ科の植物を食べます。
成虫の見た目
オオフクロウチョウは翅の裏側の眼状紋が特徴的です。
翅の表側の前翅の下地は茶色で黒い翅脈があります。模様はありませんが、茶色に青色が混ざる個体もいます。
翅の裏側は表側と全く異なり複雑な模様をしています。
フクロウのような目とフクロウの羽の羽毛状の模様をしています。また、木の樹皮のようにも見えます。
眼状紋の機能
この巨大な眼状紋にはさまざまな理論があります。 1つはフクロウに擬態しているという理論です。
オオフクロウチョウは木の幹の上に非常に長い間休み、見つけるのは非常に困難ですが、鳥に触られた場合、すぐに飛行し、翅を完全に開いた状態で下から見ると、フクロウと間違われる可能性があります。
しかし、休んでいるときは翅の片側だけが見ることができ、外観はフクロウには見えません。
また、ある理論では眼状紋がおとりとして機能しているのではないかと考えられています。
オオフクロウチョウは羽ばたきが遅いため、鳥は簡単に追いかけることができます。
しかし、いったん木の幹に止まると、翅が木の幹の樹皮にカモフラージュし、眼状紋だけが目立つようになります。 鳥はくちばしをあてもなく向けることはありません。
鳥は通常、蝶の頭や体を狙いますが、蝶にカモフラージュされると、代わりに最も目立つ特徴、眼状紋を攻撃します。
まとめ
オオフクロウチョウの学名は「Caligo eurilocus」 といいます。属名の「Caligo」はラテン語で「暗闇」を意味する言葉です。
蝶の中では夜に活動する珍しい蝶です。