イーグルス・インペリアリス

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イーグルス・インぺリアリス

学名:Eacles imperialis

今回は皇帝蛾、イーグルス・インペリアリスについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

イーグルス・インペリアリスはヤママユガに属しており、「Ceratocampinae」亜科に分けられています。

「Ceratocampinae」亜科の「Eacles」属に分けられています。

ヤママユガ科はモモイロヤママユオオオナガヤママユなど多数存在します。

※本種は和名が名づけられていません。本記事では学名を和訳した通称で紹介していきます。

生態

1年に1回発生する一化性です

生息域

カナダ南部から、アメリカ合衆国ではニューイングランドと南部のフロリダキーまで、そして西はネブラスカまで記録されています。 

主にカナダ南部、アメリカ東部に生息しています。

成虫は北部では6 – 8月に出現しますが、南部では4 – 10月に出現する傾向があります。

森林、原生林、落葉樹林、郊外などに生息しています。

主にカナダ南部・アメリカ東部に生息しているガなんだね
イモチャン
アメリカ西部には生息していません
シロヒトリ

成虫

イーグルス・インペリアリスは口吻自体が退化して摂食せず、幼虫時代に蓄積された栄養だけで活動します。

夜間に活動し、寿命が尽きる前に番(つがい)を探します。 成虫は日の出前に現れ、翌日の真夜中以降に交尾します。

また、メスは夕暮れに単独で、宿主植物の葉の両面に2 – 5匹ずつ産卵します。卵はおよそ10日から2週間で孵化します。

翅を開張すると8 – 17cm前後になる、中~大型の蛾です。

卵は黄色で楕円形です
シロヒトリ

幼虫

成熟した幼虫の体色は個体差があり、こげ茶色、または緑色です。気孔周りの模様はこげ茶色の個体は白色で、緑色の個体は黄色です。

背面の頭部付近に4本の角が生えています。頭部はこげ茶色の個体はオレンジ、緑色の個体は黄色です。

体長は7 – 10cm前後になります。

食草は広食性で多種多様な広葉樹を食べます。主に松、コナラ、カエデ、モミジバフウ、ユーカリなどを食べます。

体中細かい毛で覆われている毛虫だよ!
イモチャン

成虫の見た目

イーグルス・インペリアリス
正面

イーグルス・インペリアリスは黄色の翅と変動しやすい模様が特徴です。

基本的に全体は黄色で構成されています。翅の中央に茶色の丸い斑点があります。後翅も同じ模様があります。これはどの個体も同じ特徴です。

この画像の個体は前翅の内側は茶色で縁に茶色が少し混ざります。後翅は黄色が多く、茶色の波模様があります。

茶色が多い暗い個体、黄色が多い明るい個体、赤や紫が混じるなど翅の模様は個体によって大きく異なります

色が明るい個体と色が暗い個体は、北部と南部の両方の地域で見られます。生息地の北部地域の成虫は、色が暗い個体が少ない傾向があります。

黄色と茶色のシックな模様がおしゃれだね!
イモチャン
英名では「imperial moth」(皇帝蛾)と呼ばれています
シロヒトリ

イーグルス・インペリアリスの性的二系

イーグルス・インペリアリスには性的二系があります。リストにすると次のようになります。

オス

  1. 茶色、赤、紫の模様が多い
  2. オスの触角は櫛歯状になっている
  3. 腹部の腹側に紫色の斑点がある

メス

  1. 模様は黄色の部分が多い
  2. メスの触覚はシンプルな形をしている
  3. 全体的に体がオスより大きい

上記の画像の個体は触角が櫛歯状になっている、茶色の部分が多いことからオスだと思います。

メスの方が大きいんだね
イモチャン
メスには卵巣があることから、腹部が大きくなる傾向があります
シロヒトリ

まとめ

Eacles」(ワシ属)はアメリカ原産の蛾で現在約24種類が確認されています。

中には木の葉に似た模様をしている種類もいます。

渋い色合いがいいですね
シロヒトリ
次回はノンネマイマイについて紹介するよ!
イモチャン

白氷蛾

シロヒトリです。2019年から切り絵作家として活動しています。 昆虫や切り絵や和柄などが好きな蛾です。