マルバネカスリタテハ
学名:Hamadryas laodamia
- 分類:タテハチョウ科
- 前翅長:3cm前後
- 時期:不明
- 分布:中央アメリカ
分類
マルバネカスリタテハはタテハチョウ科に属しており、その中のカバタテハ亜科に分けられていてます。
カバタテハ亜科のカスリタテハ属に分けられています。
カスリタテハ属はコケイロカスリタテハ・アリシアカスリタテハなど多数存在します。
生態
1年を通じて何回発生するかは不明です。
生息域
カリブ海地域、中央アメリカ、熱帯南アメリカなどの主に中央アメリカに生息しています。
熱帯雨林などに生息しています。
成虫
マルバネカスリタテハは日中に活動し、花の代わりに腐った果物のジュースを吸います。
地上10m以上の高さの木の幹に止まり、頭を下向きにして、翅を開いた状態でよく見られます。オスはこの位置で長時間、メスを待ちます。
木の幹から離れて見られることはめったにありませんが、時々地面に降りて、ミネラルを補うために湿った地面などから水分を吸収します。
翅を開張すると6 – 7cm前後になる、小型の蝶です。
幼虫
成熟した幼虫の体色は褐色で、背側に黄緑色のラインが走っています。この黄緑色のラインの中央に黒のラインがあります。側面に沿って白いラインがあります。体の節ごとに枝分かれした黄緑色の棘が生えています。
頭部はオレンジ色で濃い緑色の二対の長い角があります。 疣足は褐色です。
食草は「Dalechampia triphylla」の葉などのトウダイグサ科の植物を食べます。
成虫の見た目
マルバネカスリタテハは翅の星空のような模様が特徴的です。
翅の表側は黒色で青色の光沢があり、水色の小さな斑点が散りばめられています。
翅の裏側は表側と大きく異なります。翅の裏側はこげ茶色で青色の光沢はありません。後翅には縁に小さな赤い斑点が並んでいます。
上記の特徴は全てオスの特徴です。
メスは上記の特徴と前翅に翅の表側と裏側の両方を横断する白い帯模様があります。
防御のための警戒色
マルバネカスリタテハは美しい色・模様をしています。これは毒を持つことを示す警戒色です。
マルバネカスリタテハの幼虫はトウダイグサ科の葉から不快な有毒化学物質を蓄えていて、捕食者は鮮やかな色の蝶を避けるようになります。
捕食者はジャカマールなどの小型から中型の鳥です。
まとめ
マルバネカスリタテハは木の幹で大半を過ごしているため、非常に見つけづらい蝶です。
また、警戒心が強いため、写真を撮ることや採集することが難しいとされています。