ヨーロッパシロジャノメ

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ヨーロッパシロジャノメ

学名:Melanargia galathea

今回は市松模様の蝶、ヨーロッパシロジャノメについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

ヨーロッパシロジャノメはタテハチョウ科に属しており、その中のジャノメチョウ亜科に分けられていてます。

ジャノメチョウ亜科の亜属としてシロジャノメ属に分けられています。

ジャノメチョウ亜科の仲間にはオオフクロウチョウ・ヒカゲチョウなど多数存在します

生態

6 – 9月に発生します。

生息域

スカンジナビア半島以外のヨーロッパの大部分、ロシア南部、イランまでの中東に生息しています。

森林の開拓地や牧草地、草原に生息しています。

主にヨーロッパに生息しているチョウなんだね
イモチャン
20世紀後半にはイギリスまで生息域が広がりました
シロヒトリ

成虫

ヨーロッパシロジャノメは日中に活動します。花にもやってきますが、花よりも腐った果実や樹液などに集まり、吸蜜する。

翅を開張すると4 – 5cm前後になる。

温暖で日当たりの良い場所では、草の間で数千匹がひらひら翅を動かす様子が見られます。

6- 7月にさなぎが羽化すると言われています
シロヒトリ

幼虫

幼虫の体色は明るい緑色で、背中の中央に濃い緑の線が入っています。頭部は明るい茶色です。

卵から羽化すると幼虫はすぐに冬眠に入り、次の春の新しい草が生えてきてから摂食します。

食草はオオウシノケグサなどのイネ科の植物を食べる。

体中から長い毛が生えているよ!
イモチャン

成虫の見た目

ヨーロッパシロジャノメ
翅の裏側

翅の模様は黒または暗褐色の市松模様です。裏側は表側に似ていますが、模様は灰色または茶色で目玉模様をもっています。

ジャノメチョウ亜科の蝶は「蛇の目」の和名のとおり、翅に目玉模様(眼状紋)をもつのが特徴です。

オスとメスは非常に似ていますが、一部のメスは翅の裏側が黄色がかった模様を持っている場合があります。

市松模様がきれいだね!
イモチャン
この模様から英語名では「marbled white」(白の大理石)と言われています
シロヒトリ

シロジャノメ属とは

ヨーロッパシロジャノメはシロジャノメ属(Melanargia)に属しています。そして、ヨーロッパシロジャノメはシロジャノメ属の基本の種とされています。

この属の成虫は、黒い静脈と白色をベースとした翅によって簡単に区別されます。したがって、一般的な名前は「白の大理石」と呼ばれます。

シロジャノメ属の遺伝的多様性と系統関係に関する調査では、3つの亜属MelanargiaArgeformiaHalimede)が認識され、以下のように20種と関連する亜種の属が再分類されました。

  1. Melanargia (ヨーロッパシロジャノメなど)
  2. Argeformia (メラナギア・オクシタニカなど)
  3. Halimede (スジグロシロジャノメ、ミカヅキシロジャノメなど)

「Melanargia」は主にヨーロッパ大部分、「Argeformia」はヨーロッパの南西、スペイン、「Halimede」ロシア、中国に生息しています。

いろんなところに生息しているんだね
イモチャン
また、日本ではスジグロシロジャノメが確認されたことがあります
シロヒトリ

まとめ

白と黒のはっきりとした模様を「大理石」と名付けたのはすごい素敵な名前だと思います。

また、ヨーロッパシロジャノメは「Marmoress」(マーモリスまたはマーモレス)と呼ばれ、人々に親しまれている蝶です。

白黒のコンストラクトと翅の表・裏側の違いがいいですね
シロヒトリ
次回はデイダミアモルフォについて紹介するよ!
イモチャン

白氷蛾

シロヒトリです。2019年から切り絵作家として活動しています。 昆虫や切り絵や和柄などが好きな蛾です。