トラフアゲハ

トラフアゲハ

学名:Papilio glaucus

今回はアメリカの虎、トラフアゲハについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

トラフアゲハはアゲハチョウに属しており、その中のアゲハチョウ亜科に分けられていてます。

アゲハチョウ亜科のトラフアゲハ群に分けられています。

トラフアゲハ群はウスイロトラフアゲハ・ニシトラフアゲハど多数存在します。

生態

1年に2 – 3回発生する多化性です。

生息域

アメリカのバーモント州南部からフロリダ州西部、テキサス州東部およびグレートプレーンズなど主にアメリカ東部に生息しています。

成虫は春から秋まで見られますが、正確な時期は地域によって異なります。

南部では2月から11月まで見られ、北部では5月から9月にかけて見られます。

森林、川岸、草原、庭、都市部など広い範囲に生息しています。

主にアメリカ東部に生息しているチョウなんだね
イモチャン
標高約0〜1000mに生息しています
シロヒトリ

成虫

トラフアゲハは日中に活動し、キョウチクトウ科、キク科およびマメ科などの花から吸蜜します。

オスはメスを探して道端や森林に沿ってパトロールします。オスとメスが出会うと着陸と交尾の前に互いに飛び回ります。オスは求愛中に香水のようなフェロモンを放出し、メスを交尾に誘います。

また、オスは暑い時期には最大20匹のグループで集合し、湿った砂や水辺で生殖のために必須なミネラルを補うために吸水します。糞、腐肉も食べます。

翅を開張すると10 – 14cm前後になる、大型の蝶です。

赤またはピンクの花を好む傾向があります
シロヒトリ

幼虫

成熟した幼虫の体色は緑色で、背中に縦の黄色の線があります。蛹になる前に体色は暗褐色になります。

頭部付近に眼状紋がありますが、ナミアゲハと比べると小さめです。眼状紋は中心から白、黒、黄色になっています。

頭部は茶色で、臭角はオレンジ色です。

食草はユリノキなどのマグノリア、ブラックチェリーなどのバラ科の植物を食べます。

若い幼虫の体色は茶色だよ!
イモチャン

成虫の見た目

トラフアゲハは性的二系が著しい蝶です。

トラフアゲハのオス

オス

表側の翅の下地は黄色で4つの黒い虎模様が特徴的です。縁は黒で小さな黄色の斑点が並んでいます。

裏側の翅の模様は表側とほぼ一緒ですが、後翅の内側の縁には小さな赤い斑点と青い斑点があります。

黄色と黒の虎模様がきれいだね!
イモチャン
英名では「tiger swallowtail」(タイガーアゲハチョウ)とよばれています
シロヒトリ
トラフアゲハのメス

メス

メスにはオスに似た黄色型アオジャコウアゲハに擬態した黒色型がいます。今回紹介するのは黒色型です。

翅の表側の下地は黒色で前翅には縁に沿って、白い小さな斑点が並んでいます。後翅は内側から外側に向かって青くなり、縁に黄色とオレンジ色の斑点があります。

翅の裏側は全体的に翅の色が薄くなり、後翅にオレンジ色の斑点が多くなります。

オスにあった虎の模様が全然ないね!
イモチャン
メスの黄色型はオスとそっくりで、表側の翅に青い斑点があります
シロヒトリ

トラフアゲハのベイツ型擬態

トラフアゲハのオスは上記の見た目で固定されていますが、メスにはオスと同じで擬態していない黄色型アオジャコウアゲハに擬態した黒色型がいます。

擬態のモデルになっているアオジャコウアゲハ(学名:Battus philenor)は北米に生息する、ジャコウアゲハの仲間です。アオジャコウアゲハは、日本のジャコウアゲハと同じようにウマノスズクサを食草としていて、体内に毒を蓄えています。

毒を持つ生物で警戒色によって周囲に危険を知らせるものがいますが、それらの生物とは違う種が同じ警戒色を用いて、捕食されないようにする擬態をベイツ型擬態といいます。

 

トラフアゲハの黒色型のメスの分布は、アオジャコウアゲハの分布とほぼ一致しているため、擬態としての機能を果たしています。

アオジャコウアゲハの分布から外れた地域ではトラフアゲハのメスはオスと同じで擬態していない黄色型が見つかるそうです。

 

 

一部の種類で擬態をしている型と擬態をしていない型の両方が存在する種類を多形型 (polymorphic)といいます。

アオジャコウアゲハがいない地域では擬態をやめちゃうんだね
イモチャン
なぜ、蝶が擬態をやめるのかはいまだに解明されていません
シロヒトリ

まとめ

トラフアゲハのメスの擬態は研究者によって盛んに研究されています。

また、トラフアゲハはアメリカのバージニア州の蝶に指定されるなどアメリカと深くかかわっている蝶です。

虎模様が美しい蝶です
シロヒトリ
次回はルリタテハについて紹介するよ!
イモチャン