アカネアゲハ

学名:Papilio rumanzovia
- 分類:アゲハチョウ科
- 前翅長:5 – 6cm前後
- 時期:不明
- 分布:フィリピン

分類
アカネアゲハはアゲハチョウ科に属しており、その中のアゲハチョウ属に分けられています。アゲハチョウ亜科のナガサキアゲハ群に分けられています。

生態
フィリピンの気候は熱帯海洋性で、1年の大半は暑く湿度が高い。季節は夏と秋のみとされている。
このことから、おそらくアカネアゲハは夏と秋に見られる。
生息域
フィリピンに生息していますが、台湾南部で迷蝶として記録されています。
また、日本の沖縄県で発見されたことがあります。記録のある沖縄県の島は石垣島、竹富島、鳩間島、西表島、波照間島、与那国島です。
参考資料 :沖縄蝶類生態図鑑/アカネアゲハ
成虫
アカネアゲハは日中に活動し、花に集まり、吸蜜する。
大型のアゲハチョウで翅を開張すると12cm – 14cm前後になる。


幼虫
幼虫は緑色の体色をしており、体に白のラインが巻き付いているような見た目をしている。白のラインが黒の個体もいる。
頭部はナミアゲハに似ている。


成虫の見た目

アカネアゲハのオスはオスのアゲハチョウに似ていますが、下翼に尾がなく、翼の腹側(下側)に大きな赤い斑点があります。対照的にメスは翼の両側に明確な赤いマーキングがあります。
また、前翅が黒ではなく灰色で黒い翅脈が走っていたり、後翅に白い斑点があるなど、個体によって見た目に大きく違いがあります。


ロシアの伯爵
アカネアゲハは学名では「Papilio rumanzovia」(パピリオ・ルマンゾビア)と呼ばれています。
種名の「rumanzovia」(ルマンゾビア)はロシアの伯爵「Nikolay Rumyantsev」(ニコライ・ルミャンツェフ)の名前から付けられています。
ルミャンツェフは、ロシアの探検航海の重要な後援者で彼は、ロシア初の世界一周を支援した人物です。その結果、彼の名前は次のようなエキゾチックなものに付けられるようになりました。
- 北アメリカの蘭「Spiranthes romanzoffiana」
- 女王ヤシと呼ばれる南アメリカの人気観賞庭木「Syagrus romanzoffiana」
- ガーネット石の種類の一つである「Romanzovite」
- フィリピンの大型の蝶「Papilio rumanzovia」


まとめ
アカネアゲハは黒と赤の対比が美しく、まるで黒のドレスに赤い宝石を着飾った女性のようです。今回のように情報が少ない蝶を紹介する時があります。

