イカルスヒメシジミ イカルスヒメシジミ 学名:Polyommatus icarus 分類:シジミチョウ科 前翅長:1.5 – 2cm前後 時期:5 - 6月、8 -9月 分布:ヨーロッパ・北アフリカ 今回はヨーロッパの青い蝶、イカルスヒメシジミについて紹介していきます シロヒトリ 分類 イカルスヒメシジミはシジミチョウ科に属しており、その中のヒメシジミ亜科に分けられていてます。 ヒメシジミ亜科のウスルリシジミ属に分けられています。 ウスルリシジミ属はモンゴルヒメシジミ・アムールウスルリシジミなど多数存在します。 生態 夏と秋に発生します。1年に2回発生する多化性です。 生息域 イギリス、アイルランドなど主にヨーロッパ全土に生息しています。また、北アフリカ、カナリア諸島にも生息しています。 チョーク(岩石)や石灰岩の草原で最も多く見られますが、森林の開拓地、牧草地、草原、砂丘、鉄道の堤防、川岸など様々な場所に生息しています。 チョーク(岩石)とは未固結の石灰岩です。 主にヨーロッパに生息しているチョウなんだね イモチャン 標高約0〜2700mに生息しています シロヒトリ 成虫 イカルスヒメシジミは日中に活動し、キンポウゲ、デイジーなど、様々な花から吸蜜します。 太陽が弱い状況では、オスは草に止まって日光浴をし、翼は半分開いたままになります。どんよりした暖かい条件下では、翅が完全に広がっていることもあります。 翅を開張すると2.8 – 3.6cm前後になります。 天気が暖かく晴れると花から花へと活発に飛びます シロヒトリ 幼虫 成熟した幼虫は体色が淡い緑色で、体の横側に黄色いラインがあります。体中に小さい白い毛が生えています。 頭部と疣足は体色と同じ淡い緑色です。また、頭部に角はありません。 食草はソラマメ、ミヤコグサなどのマメ科の植物を食べます。 まさに芋虫の見た目をしているよ! イモチャン 成虫の見た目 イカルスヒメシジミはオスとメスで模様と色が異なります。オスメス共通で触角は黒と白の縞模様です。 イカルスヒメシジミのオス オス オスは表側の翅全体の地色が明るい青紫色から青色で、外縁は黒と白い模様です。 裏側の翅の模様は表側と大きく異なります。翅の地色は灰色で多数の白いリングの黒い斑点とオレンジ色の三日月が付いています。 交尾中のオスとメス。左がオス、右がメスです。 メス メスの表側の翅の地色は茶色または黒茶色で、翅の内側に青が混ざります。翅の縁に沿ってオレンジ色の斑点があります。 裏側の翅の模様は表側と大きく異なります。翅の地色はこげ茶色で多数の白いリングの黒い斑点とオレンジ色の三日月が付いています。 ふわふわの可愛い蝶だね! イモチャン 胴体も青色です シロヒトリ イカルスヒメシジミの繁殖 青色のオスは茶色のメスよりも目立ちます。オスはメスがいる地域を求めて、飛びます。メスは花のない植物よりも花のある植物を好み、花の近くに産卵することを好みます。 オスとメスが出会うと、交尾の儀式なしですぐに交尾が起こります。 オスメスは一晩中、草の上をねぐらにし、頭を下にして、4 – 5匹のグループを作ります。 草の上をねぐらにすることで卵をネズミや他の夜行性の捕食者の届かないところに置きます。 これは卵を守る効果的な生存戦略です。 子孫を残すために色々と工夫をしているんだね イモチャン また、幼虫はアリとも相利共生しています シロヒトリ まとめ イカルスヒメシジミの小種名の「icarus」はギリシャ神話の登場人物「イカロス」に由来しています。 イカロスは蝋で固めた翼によって自由自在に飛翔する能力を得るが、太陽に接近し過ぎたことで蝋が溶けて翼がなくなり、墜落して死を迎えた物語が有名です。 全体的に青色がきれいな蝶です シロヒトリ 次回はミカドアゲハについて紹介するよ! イモチャン タグ: ウスルリシジミ属, シジミチョウ科, ヒメシジミ亜科, 蝶 Please Share This Share this content Opens in a new window Opens in a new window Opens in a new window その他の記事を読む 前の投稿イスメニウスドクチョウ 次の投稿ミカドアゲハ 白氷蛾 シロヒトリです。2019年から切り絵作家として活動しています。 昆虫や切り絵や和柄などが好きな蛾です。 おすすめ ツマジロスカシマダラ 2020年2月18日 アオジャコウアゲハ 2020年4月17日 ツマグロヒョウモン 2020年2月3日 オオゴマダラ 2020年1月16日 タイスアゲハ 2020年4月29日 シレネウズマキタテハ 2020年5月7日