カテゴリー: シロチョウ科

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クモマツマキチョウ

学名:Anthocharis cardamines

今回は草模様の蝶、クモマツマキチョウについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

クモマツマキチョウはシロチョウに属しており、その中のシロチョウ亜科に分けられていてます。

シロチョウ亜科のクモマツマキチョウ属に分けられています。

シロチョウ亜科はユーカリスカザリシロチョウ・ハイイロツマキチョウなど多数存在します。

生態

1年で1回発生する一化性です。

生息域

主にヨーロッパユーラシア大陸高山帯、亜高山帯に生息しています。

日本では本州中部地方にある日本アルプスや北海道中部高地帯で見られます。

森林限界(森林が成立しない高度)より上部の高山帯に生息している蝶は高山蝶と呼ばれています。

しかし、クモマツマキチョウは標高が1000m以下の平地でも見られることがあるため、高山のみに生息する蝶ではありません。

高山帯、亜高山地帯、森林、牧草地、林道に生息しています。

主にヨーロッパ・ユーラシア大陸の高山に生息するチョウなんだね
イモチャン
日本では約9種類の高山蝶が確認されています
シロヒトリ

成虫

クモマツマキチョウは日中に活動し、タンポポなどの花に訪れ吸蜜します。

翅を開張すると3cm前後になる。

オスとメスで生息域が異なるチョウです。

オスは森林地帯に生息していて、明るい日光の下で飛ぶことを好んでいます。森林にいますが、森の中の日陰を避けます。

メスは牧草地や丘陵地帯に生息しています。

しかし、地域によってはオスとメスが一緒に生息している場合があります。

日光浴をよくするチョウです
シロヒトリ

幼虫

薄い青緑色の体色をしています。芋虫そのものの見た目をしています。

同じ宿主植物に複数の卵が産まれた場合、最初に孵化する幼虫はその卵を食べます。

共食いをする幼虫です。

食草はイワハタザオなどのアブラナ科の植物を食べます。

蛹はブーメランみたいな見た目をしているよ!
イモチャン

成虫の見た目

クモマツマキチョウは性的二系が著しい蝶です。

クモマツマキチョウのオス
裏側

オス

オスは前翅の明るいオレンジ色が特徴です。

翅の表側は白色がベースで前翅にオレンジ色があり、黒色の小さな点があります。前翅の縁は黒色です。

翅の裏側は前翅は表側と同じですが、後翅が草のような模様をしています。

この模様は植物に止まって翅を閉じると、植物に擬態することができる、カモフラージュの役割を果たしています。

 

オレンジ色と草模様が可愛いね
イモチャン
漢字では「雲間褄黄蝶」と書きます。
シロヒトリ
クモマツマキチョウのメス

メス

メスにはオスにあったオレンジ色の模様がありません

全体的に白または灰色です。

しかし、翅の裏側の模様はオスと同じ草の模様です。

草の模様がきれいだね
イモチャン
ドレスの模様のようにも見えます
シロヒトリ

クモマツマキチョウの求愛

クモマツマキチョウの求愛はメスの行動に大きく依存します

オスは天気がいい日には、メスを探してパトロールをしています。

オスがメスを見つけると交尾の儀式なしで交尾します。

しかし、メスが羽を広げて腹部を上げることで、交尾を拒否することがあります

これはオスにメスが交尾に受容的でないことを伝え、腹部を上げることでオスが交尾することを物理的に不可能にします。

一度交尾したメスは性欲を抑える効果がある特殊なフェロモンをもち、交尾を拒否する行動をするとオスは立ち去ります。

しかし、一度も交尾をしたことがないメスは交尾を拒否する行動をとっても、特殊なフェロモンを持っていないため、オスは粘り強く待つことがあります。

交尾を拒否するのはなんでなの?
イモチャン
理由は詳しくわかっていませんが、幼虫の共食いを防ぐためだと考えられています
シロヒトリ

まとめ

クモマツマキチョウは「クモツキ」の愛称で親しまれています。

独特な模様は人を惹きつけます。

草模様がおしゃれです
シロヒトリ
次回はヨーロッパタイマイについて紹介するよ!
イモチャン

ヤマキチョウ

ヤマキチョウ

学名:Gonepteryx rhamni

今回は葉っぱのような蝶、ヤマキチョウについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

ヤマキチョウはシロチョウ科に属しており、その中のモンキチョウ亜科に分けられていてます。

モンキチョウ亜科のヤマキチョウ属に分けられています。

ヤマキチョウ属はスジボソヤマキチョウ・クレオパトラヤマキチョウなど多数存在します。

生態

1年に1回発生する一化性です。

生息域

ユーラシア大陸、ヨーロッパ、アジア、北アフリカなど広範囲の地域に生息しています。

日本では本州の中部地方の北側、岩手県・青森県・長野県・山梨県の一部に生息しています。

山地、高原地帯、林縁、草原などに生息しています。

広範囲の地域に生息しているチョウなんだね
イモチャン
和名は「山にすむキチョウ」という意味です
シロヒトリ

成虫

ヤマキチョウは日中に活動し、ヤグルマギク、スカビウス、アザミ、タンポポ、ハナミズキなど様々な花から、吸蜜します。

翅を開張すると6 – 7.5cm前後になります。

開花種の花の蜜を大量に食べます。長い口吻を持っており、他の蝶が届かないところにあるハナミズキなどの花から蜜を摂ることができます。

花に止まって日光浴をします。

紫色で蜜の多い花を好む傾向があります
シロヒトリ

幼虫

成熟した幼虫は体色が緑色で、体中に非常に小さい黒い斑点があります。

また、細かい白い毛が生えています。体の横側に白のラインが走っています。

食草はクロツバラ、ハンノキクロウメモドキの2つの植物のみ食べます

特定の宿主植物に特化した生態だよ!
イモチャン

成虫の見た目

ヤマキチョウのオス

ヤマキチョウは葉っぱにそっくりな翅が特徴的です。

翅全体が黄緑色または淡い黄色で、前翅後翅ともに翅の先端がかぎ状になっています。翅の外縁は赤色またピンクで縁取られています。また、翅に茶色の斑点があります。

ピンク色の頭と触角、および白い毛で覆われた胸部があります。

メスは全体的にオスより色が薄めです。

ふわふわの体と葉っぱみたいな翅がかわいいね!
イモチャン
翅を閉じた姿は葉っぱに見えます
シロヒトリ

カラスアゲハの名前

ヤマキチョウは最も寿命の長い蝶の1つといわれています。

平均寿命は10か月から1年です。しかし、成虫のヤマキチョウはその寿命の大部分を越冬状態で過ごします。

その生態は次のようになります。

ヤマキチョウの成虫は6 – 8月に最も見られ、9月まで餌を食べ続けます。

冬になると、成虫は常緑樹やヒイラギなどの越冬する理想的な場所を探すため、森林地帯に移動して7か月冬眠し、4月まで活動を停止します。成虫はこれらの植物の葉と非常によく似た外観を持っているため、冬眠中は周囲の環境に溶け込み、認識されにくくなります。

春になると宿主植物であるクロツバラが発達し、成虫は活動を始め、交配と産卵に理想的な地域に戻って繁殖し、卵を産みます。

 

大量の蜜を食べる理由は越冬のためのエネルギーを蓄えるためです。

7か月も冬眠するってすごいね
イモチャン
認識されにくくするため、足を隠して越冬します
シロヒトリ

まとめ

蝶を表す英単語「butter fly」はヤマキチョウを見た昆虫学者が「バターのような羽」とたとえて名付けたといわれています。

日本産のヤマキチョウは「G. r. maxima」といいます。

独特な姿と生態がいいですね
シロヒトリ
次回はオオオナガヤママユについて紹介するよ!
イモチャン

ユーカリスカザリシロチョウ

ユーカリスカザリシロチョウ

学名:Delias eucharis

今回はアジアの民族模様、ユーカリスカザリシロチョウについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

ユーカリスカザリシロチョウはシロチョウ科に属しており、その中のシロチョウ亜科に分けられていてます。

シロチョウ亜科のカザリシロチョウ属に分けられています。

カザリシロチョウ属はアカボシカザリシロチョウ・エリプシスカザリシロチョウなど多数存在します。

生態

1年中発生を繰り返す、多化性です。

生息域

インド、スリランカ、ミャンマー、タイ、インドネシアなど主に東南アジアに生息しています。

温帯丘陵林、熱帯雨林、乾燥した森林地帯、波辺など様々な場所に生息しています。

東南アジアに生息しているチョウなんだね
イモチャン
約0~約1500mの標高に生息しています
シロヒトリ

成虫

ユーカリスカザリシロチョウは日中に活動し、ランタナなどの様々な花から吸蜜します。 

蜜を吸うとき、翅を羽ばたいた状態を保ち、蝶の重さを支えます。

翅を開張すると6.5 – 8.5cm前後になります。

花の咲く庭園でもよく見られます
シロヒトリ

幼虫

成熟した幼虫は体色が茶色またはこげ茶色で、節ごとに白い斑点があります。 体中に白い毛が生えている毛虫です。

頭部は黒色です。

食草はロランサスなどのヤドリギの植物を食べます。

群れになって葉っぱを食べるよ!
イモチャン

成虫の見た目

ユーカリスカザリシロチョウ

ユーカリスカザリシロチョウは広く黒い翅脈と赤、白、黄色のはっきりとした模様が特徴です。

前翅は広く黒い翅脈と白い斑点があります。前翅は白と黒の模様のみです。

後翅は広く黒い翅脈と内側は黄色、白の斑点があり、外側には赤い斑点があります。

翅の表裏の模様は同じです。

はっきりとした色と模様がきれいだね!
イモチャン
装飾品のような美しさです
シロヒトリ

生活の大半を木の上で過ごす

ユーカリスカザリシロチョウの成虫は幼虫の食用植物である木の上生活の大半を過ごします。幼虫の食用植物を求めて木々の間を飛んでいるのを見ることができます。

しかし、定期的にオスメスともに花の蜜を食べるためだけに下に移動します。

上記の画像のように花を訪れた蝶は翅が閉じた状態で休んでおり、鮮やかな色の後翅が見られます。

ほとんど上空で生活しているんだね
イモチャン
花から花へと飛び回ります
シロヒトリ

まとめ

ユーカリスカザリシロチョウは鮮やかな模様・色をしていますが、これは毒を持っていることを知らせる警告色です。

毒は幼虫の食用植物によって蓄積されます。ため込んだ毒は成虫になっても残ったままです。

暖色系の色がきれいです
シロヒトリ
次回はオオスカシバについて紹介するよ!
イモチャン