カテゴリー: トモエガ科

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シロヒトリ

シロヒトリ

学名:Chionarctia nivea

今回は真白の蛾、シロヒトリについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

シロヒトリはトモエガ科(Erebidae)に属しており、ヒトリガ亜科(Arctiidae)に分けられています。

ヒトリガ亜科のキオナクシア属(Chionarctia)に分けられています。

トモエガ科はアメリカシロヒトリガンソアマヒトリなど多数存在します。

生態

1年に1回発生する一化性です。

生息域

ロシアでは中央アムール、プリモリエ、樺太(サハリン島)、クナシル、シベリアで発見されています。他には中国、韓国、日本に生息しています。

主に東アジアに生息しています。

日本では北海道・本州・四国・九州などに生息しています。

森林、公園、庭、道端などに生息しています。

主に東アジアに生息しているガなんだね
イモチャン
キオナクシア属は現在2種類が確認されています
シロヒトリ

成虫

シロヒトリは摂食するかは不明です。

夜間に活動し、寿命が尽きる前に番(つがい)を探します。また、街灯などの光に惹かれる性質があります。

敵が近づくと翅を上げて、威嚇します。これは腹側にある警告色を見せるためでもあります。

オスは腹部の先端に「ヘアペンシル」という毛束の生殖器官があります。

これは普段は腹部に収められていて、メスに遭遇した時にヘアペンシルを出し、フェロモンを放出します。このフェロモンには独特な匂いがあり、メスの交尾を促します。

また、ヘアペンシルはチョウやガの種類によって毛束の本数と色が違います。

翅を開張すると5 – 6cm前後になる、中型の蛾です。

ヘアペンシルは黄色で4本の毛束を出します
シロヒトリ

幼虫

シロヒトリの幼虫

成熟した幼虫の体色は黒色で、体は茶色の剛毛で覆われています。地上を移動することが多く、ガの幼虫の中では移動速度が速いといわれています。

幼虫は食事の為にほぼ一日中移動し、道路をよく横断します。画像もアスファルトの道路で移動中の姿です。

多くの毛虫と異なり、毛に毒はありません

幼虫は最大で6cmになります。

食草はスイバ、イタドリ、ギシギシなどのタデ科、タンポポなどのキク科、オオバコなどのオオバコ科の植物を食べます。

ジジケムシとも呼ばれているよ!
イモチャン

成虫の見た目

シロヒトリ

シロヒトリは真白の翅と腹部と脚にある赤色の模様が特徴です。

基本的に全体は白色で構成されています。 この白色の翅に模様はありません。 

腹部は赤と黒の斑点が並んでいます。これを威嚇する時に見せることで警告色を見せます。また、背面は黒の斑点があります。

脚の根元は赤色で先端の部分は白色です。触角は白色または黒色で、目は黒色です。 

オスメスともに見た目に大きな違いはありません。    

真白の翅に赤と黒の斑点がきれいだね!
イモチャン
翅を閉じた姿は真っ白に見えます
シロヒトリ

シロヒトリとアメリカシロヒトリ

シロヒトリはアメリカシロヒトリ(学名:Hyphantria cunea)は名前も姿も似ていますが、2種の生態と姿を比べると違いがあります。

リストにすると次のようになります。

シロヒトリ

  • 幼虫の姿は茶色の剛毛で覆われている
  • 食草はタンポポなどの草を食べる
  • 成虫は真っ白な模様のない翅をしている
  • 腹部には赤と黒の斑点がある
  • 脚の根元が赤色で先端は白

アメリカシロヒトリ

  • 幼虫の姿は白色または薄い黄色の剛毛で覆われていて、黒と黄色の斑点がある
  • 食草は広食性で主に落葉樹の葉を食べる
  • 成虫は白の翅に黒い小さな斑点があるが、真っ白な模様のない翅の個体もいる
  • 腹部は白色または茶色
  • 脚は白色

幼虫の姿は全く違います。また、シロヒトリは草を食べますが、アメリカシロヒトリは落葉樹の葉を食べます。

成虫の姿は非常に似ていますが、見分ける方法は腹部と脚の根元の赤色の有無を確認することです。

赤色があればシロヒトリ赤色が無ければアメリカシロヒトリです。

シロヒトリは食害を起こしませんが、アメリカシロヒトリは樹木を枯らす食害を引き起こすので害虫とされています。

 

また、アメリカシロヒトリに似たキハラゴマダラヒトリ(学名:Spilosoma lubricipedum)がいますが、キハラゴマダラヒトリは腹部が黄色またはオレンジ色をしているため、区別できます

名前が似てるけど比べると結構違うね
イモチャン
シロヒトリは害虫という扱いはされていません
シロヒトリ

まとめ

個人的な話ですが、私がこのブログを始めるきっかけになった蛾です。真白の美しい翅に衝撃を受けたことを覚えています。

一番好きな蛾です
シロヒトリ
次回はシレネウズマキタテハについて紹介するよ!
イモチャン

アメリカシロヒトリ

アメリカシロヒトリ

学名:Hyphantria cunea

今回はアメリカの白火取蛾、アメリカシロヒトリについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

アメリカシロヒトリはトモエガ科(Erebidae)に属しており、ヒトリガ亜科(Arctiidae)に分けられています。

ヒトリガ亜科のハイファントリア属(Hyphantria)に分けられています。

トモエガ科はノンネマイマイハイパーコンプ・スクリボニアなど多数存在します。

生態

1年に2回発生する二化性です。時期は5 – 6月、7 – 9月に発生します。

生息域

北アメリカ原産の蛾でヨーロッパ、中国、韓国、日本などに外来種として移入分布しています。

日本では本州・四国・九州などに生息しています。

森林、公園、庭などに生息しています。

広い範囲に生息しているガなんだね
イモチャン
北米から他の大陸にやってきた害虫の1つです
シロヒトリ

成虫

アメリカシロヒトリは摂食するかは不明です。

夜間に活動し、寿命が尽きる前に番(つがい)を探します。また、光に惹かれる性質があります。

交尾は約30〜60分間かけて行われます。卵は約200~1000個の塊で葉の裏に付けられます。

卵は約1週間で孵化します。

翅を開張すると2 – 4cm前後になる、小型の蛾です。

成虫の寿命は約4~8日です
シロヒトリ

幼虫

成熟した幼虫の体色は灰色で、黒と黄色の斑点が節ごとに並んでいます。体は白色または薄い黄色の剛毛で覆われています。

多くの毛虫と異なり、毛に毒はありません。しかし、アレルギー反応を引き起こすことがあるので触るのは危険です。

幼虫は最大で3.5cmになります。

 

食草は広食性で主に落葉樹の葉を食べます。サクラ、ヤナギ、カキ、コナラ、リンゴなどおよそ100種類以上の樹木に害を及ぼすといわれています。

世界中で636種の樹木の葉を食べることが記録されており、最も広食性である昆虫の1つと考えられています。

毛が非常に長いのが特徴だよ!
イモチャン

成虫の見た目

アメリカシロヒトリ

アメリカシロヒトリは白色の翅とゴマのような小さな黒い斑点が特徴です。

基本的に全体は白色で構成されています。 この白色の翅にゴマのような小さな黒い斑点が混じります。しかし斑点が無い個体もいます。

北部では斑点が無い白い個体、南部では黒い斑点がある個体が出現する傾向があるようです。

腹部は白または茶色です。また、脚は白色と黒色で構成されていますが黄色の斑点がある個体もいます。 

オスメスともに見た目に大きな違いはありません

白の翅に黒の斑点が散りばめられていてきれいだね!
イモチャン
和名は「アメリカ白火取」です
シロヒトリ

幼虫による食害

アメリカシロヒトリは北アメリカ原産の蛾ですが、第二次世界大戦後の貿易による物資に付いて渡来し、世界中に生息範囲を急速に広げました。

幼虫の習性によって、植物に甚大な被害を与えることで害虫として扱われています。その習性は次のようになります。

 

孵化した幼虫は糸を吐いて巣を作ります、巣の中で約10日間集団で葉を食べ、葉全体を食べると分散します。

分散した後、そのまま放置すると周囲の樹木まで被害が及びます。

枝や樹木全体が落葉することがあります。大量発生すると辺りの樹木を丸坊主にすることがあります。

繁殖力が非常に強く、メスは卵を約200~1000個産み、約1週間で孵化します。

また、メスは産卵後新しく産まれた卵を腹部の毛で覆うことによって卵を保護します。

幼虫自身も防御行動をとります。例えば、仲間と一緒に揺れたりけいれんしたり、生き物が嫌う匂いを出したりします。

 

日本では1970年代から1980年代にかけて大発生しました。また、糞によって樹木の周辺が汚れる被害もあります。

現在でもアメリカシロヒトリを駆除する薬剤散布が全国各地で行われています。また、幼虫が分散する前に巣ごと枝を切り落として駆除する方法もあります。

鳥や寄生バチなどの捕食者によって、大規模な発生は減ったとされています。

最終的に樹木を殺すってすごいなあ
イモチャン
サクラなどの樹木に大きな被害を与えます
シロヒトリ

まとめ

子どもの頃に、毎年母が「今日はアメシロの日だから、窓を開けないでね」と言っていました。

アメシロは毛虫だということは知っていましたが、アメリカシロヒトリの略した名前ということは成人した後に知りました。

また、成虫の姿を見たのも大人になってからです。

害虫として有名な本種ですが、成虫の姿はかわいいと思います
シロヒトリ
次回はセクロピアサンについて紹介するよ!
イモチャン

ハイパーコンプ・スクリボニア

ハイパーコンプ・スクリボニア

学名:Hypercompe scribonia

今回は白豹蛾、ハイパーコンプ・スクリボニアについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

ハイパーコンプ・スクリボニアはトモエガ科(Erebidae)に属しており、ヒトリガ亜科(Arctiidae)に分けられています。

ヒトリガ亜科のハイパーコンプ属(Hypercompe)に分けられています。

Nieukerken et al. (2011)に従い、ヒトリガ科とドクガ科はトモエガ科に含まれるようになりました。

そのため、アメリカシロヒトリなどのヒトリガ科は、トモエガ科ヒトリガ亜科と亜科として再分類されました。

※本種は和名が名づけられていません。本記事では学名を和訳した通称で紹介していきます。

生態

地域によって発生数は異なります。北部では1回発生する一化性で、南部では2回発生する二化性です。

生息域

ニューイングランド地方、フロリダ州、ミシガン州、アーカンソー州、テキサス州などの主にアメリカ合衆国南東部に生息しています。

また、カナダのオンタリオ州などの北部、メキシコやパナマなどの南部にも生息しています。

森林、公園、草原などに生息しています。

主にアメリカ合衆国南東部に生息しているガなんだね
イモチャン
幼虫のまま越冬します
シロヒトリ

成虫

ハイパーコンプ・スクリボニアは摂食するかは不明です。

夜間に活動し、寿命が尽きる前に番(つがい)を探します。また、オスは光に惹かれる性質があります。

交尾中、オスの翅がメスの体の大部分を覆います。これにより、メスの翅の鱗粉が失われ、飛行に悪影響を及ぼすことがあります。交尾後のメスは翅の後ろ側の部分が透明になります

ハイパーコンプ・スクリボニアの交尾は非常に長く、24時間以上かかります。

交尾中はほとんど動かないままですが、場所から場所に移動して体温調節し、暑すぎると影のある場所に行き、寒すぎると日光に当たる場所に移動します。

翅を開張すると6 – 9cm前後になる、中型の蛾です。

卵は光沢のある灰色です
シロヒトリ

幼虫

ハイパーコンプ・スクリボニアの幼虫

成熟した幼虫の体色は黒と赤の縞模様になっています。体は光沢のある黒い剛毛で覆われています。しかし、腹側には毛が一切ありません

多くの毛虫と異なり、毛に毒はありません。しかし、体内に毒があると考えられています。

触ると腹側を守るために体をボールのように丸めます。

食草は広食性で多種多様の植物を食べます。主にオオバコ、クワ、バナナ、レタス、柑橘類などの植物を食べます。

蛹は黒色だよ!
イモチャン

成虫の見た目

黒色で中心が白の斑点の個体、交尾後なのか翅の後側の鱗粉が落ちて、透明になっている。
規則的な青黒色の斑点の個体

ハイパーコンプ・スクリボニアは白色の翅と豹のような斑点が特徴です。

基本的に全体は白色で構成されています。 この白色の翅に規則的な青黒色の斑点が混じります。しかし斑点は、黒色で中心が白の斑点など個体差があります。

また、脚は白色と黒色で構成されています。

ハイパーコンプ・スクリボニアには性的二系があります。 オスの方が体が大きく、メスの方がオスより体が小さいです。

モノトーンの色合いと斑点がクールだね!
イモチャン
英名では「giant leopard moth」(巨大な豹蛾)と呼ばれています
シロヒトリ

ハイパーコンプ・スクリボニアの防御機能

ハイパーコンプ・スクリボニアは全体的にモノトーンの色合いですが、胴体の色は非常に派手で毒々しい見た目をしています。

胴体はオレンジ色で光沢のある紺色の模様があります。

成虫は捕食者に脅かされたときに「死んだふり」をし、腹部を丸めて明るい派手な色の胴体を見せます。これは警告色を見せることで捕食者に捕食されないようにする行動であると考えられています。

また、化学的防御として、黄色の液体を放出します。これには苦みがあるそうです。

死んだふりをするってすごいね
イモチャン
翅を閉じたときと開いた時のギャップが激しいガです
シロヒトリ

まとめ

今までの記事で紹介したヒトリガ科とドクガ科をトモエガ科に修正、統合しました。

2011年と比較的最近に再分類されたため、まだまだ浸透していないかもしれませんが、このブログでは今後ヒトリガ科とドクガ科はトモエガ科と示すことにします。

モノトーンの色合いが好きです
シロヒトリ
次回はアメリカシロヒトリについて紹介するよ!
イモチャン

ノンネマイマイ

ノンネマイマイ

学名:Lymantria monacha

今回は修道女、ノンネマイマイについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

ノンネマイマイはトモエガ科に属しており、ドクガ亜科に分けられています。

マイマイガ属に分けられています。

ドクガ亜科はヤナギドクガ、マイマイガなど多数存在します。

生態

1年に1回発生する一化性です。

生息域

主にヨーロッパ、ユーラシア大陸に生息しています。 

日本では北海道・本州・九州・南西諸島など全国的に見られます。

森林、山地などに生息しています。

主にヨーロッパ、ユーラシア大陸に生息しているガなんだね
イモチャン
温帯地域で見られます
シロヒトリ

成虫

ノンネマイマイは口吻自体が退化して摂食せず、幼虫時代に蓄積された栄養だけで活動します。

ドクガ科に属していますが、成虫幼虫共に毒はありません。しかし。1齢幼虫には毒毛があり、触るとかぶれや発疹がおきます。

夜間に活動し、寿命が尽きる前に番(つがい)を探します。

メスは夜に揮発性の性フェロモンを放出し、オスは飛んで、大きな触角を介してこれを検出します。 オスはフェロモンを数メートルの距離で検出し、フェロモンが来ている方向に飛んでメスに到達することができます。オスがメスに到達すれば交尾が始まります。

交尾したメスはフェロモンの放出を止めて、木の樹皮の隙間に約20 – 50個の卵を産みます。

翅を開張すると4 – 5cm前後になる、小型の蛾です。

日中は木の幹など日陰に隠れています
シロヒトリ

幼虫

成熟した幼虫の体色は灰色で全身白い毛で覆われた毛虫です。背面に2列の青い突起と中央にオレンジ色の突起が並んでいます。

体長は6cm前後になります。

食草は広食性で多種多様な広葉樹を食べます。主にヨーロッパトウヒ、カラマツ、松、シラカンバ、ブナ、クヌギなどを食べます。

非常に食欲旺盛で落葉を引き起こし、ヨーロッパトウヒや松の木が死んでしまうことがあります。

ヨーロッパでは林業に大きな損害を与える、森林害虫とされています。

側面の毛が多いよ!
イモチャン

成虫の見た目

ノンネマイマイのオス

ノンネマイマイは白い翅と黒の斑点・縞模様が特徴です。

基本的に全体は白色で構成されています。翅には黒の斑点と複雑な縞模様があります。 この模様は個体ごとに異なり、同じ模様を持った個体はいないといわれています。

首の周りには赤い毛があります。胴体は白っぽいピンク色で黒の縦線があります。

ノンネマイマイには性的二系があります。メスの触覚はシンプルな形をしていますが、オスの触角は櫛歯状になっています。また、オスの羽は丸みがありません。

白と黒のモノトーンがきれいだね!
イモチャン
英名では「black arches」(ブラックアーチ)と呼ばれています
シロヒトリ

ノンネマイマイの名前の由来

ノンネマイマイの「Nonne」(ノンネ)はドイツ語で尼僧・修道女を示す言葉です。

マイマイガは漢字で書くと「舞々蛾」になります。飛んでいる姿がひらひらと舞っているように見える蛾と言う意味で付けられました。

また、英名で「nun moth」(修道女蛾)と呼ばれています。

修道女(シスター)のような配色と美しさ、ひらひらと舞う姿からこのような名前がつけられたのかもしれません。

シスターは黒と白の服を着ているよね
イモチャン
シスターのヴェールが翅の形と似ています
シロヒトリ

まとめ

ドクガ亜科の成虫はオスとメスの見た目・模様が大きく異なっているものもいますが、ノンネマイマイはオスとメスで大きな違いは特にありません。

モノクロの翅がいいですね
シロヒトリ
次回はオオクジャクヤママユについて紹介するよ!
イモチャン

ガンソアマヒトリ

ガンソアマヒトリ

学名:Phragmatobia fuliginosa

今回はルビーの蛾、ガンソアマヒトリについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

ガンソアマヒトリはトモエガに属しており、ヒトリガ亜科に分けられています。

ヒトリガ亜科のプラグマトビアPhragmatobia)属に分けられています。

ヒトリガ亜科はヒトリガシロヒトリなど多数存在します。

生態

地域によって発生数が異なります。北部では1年に1回発生する一化性です。

南部では1年に2 – 3回発生する多化性です。

生息域

ヨーロッパ、北アフリカ、ロシア、中央アジア、チベット、そして北アメリカの北部に生息しています。 主にヨーロッパ、ユーラシア大陸北部に生息しています。

落葉樹林、道路、庭園などに生息しています。

主にヨーロッパ・ユーラシア大陸北部に生息しているガなんだね
イモチャン
東アジアには生息していません
シロヒトリ

成虫

ガンソアマヒトリは夜間に活動します。光に惹かれる性質を持ち、光源の周囲を渦を描くように飛びまわる走光性を持ちます。

摂食するのかは不明です。

翅を開張すると3.5 – 4.5cm前後になります。

摂食するのかどうかは調べても分かりませんでした
シロヒトリ

幼虫

ガンソアマヒトリの幼虫

成熟した幼虫は明るい茶色または暗い灰色をしています。全身長い毛で覆われた毛虫です。

頭部はオレンジまたは黒褐色です。 

食草は広食性で多種多様な植物を食べます。主にキイチゴ属、スピノサスモモ、ヘラオオバコ、ヒメシャクナゲなどです。

個体によって色に大きな違いがあるよ!
イモチャン

成虫の見た目

ガンソアマヒトリ
赤茶色の翅

ガンソアマヒトリは茶色の前翅と黒と赤の後翅が特徴です。

茶色の前翅には翅の下側に2つの黒い小さな斑点があります。

後翅は内側が薄い赤で外側に向かって黒色になります。縁は赤で彩られています。また、後翅にも翅の下側に2つの黒い小さな斑点

翅の裏側は表側より全体的に薄くなります。

胴体ははっきりとした赤色で横に黒い斑点が並んでいます。頭部付近は茶色の毛で覆われています。前脚部分が赤色になっています。

赤と茶色の翅がかっこいいね!
イモチャン
英名では「ruby tiger」(ルビータイガー)と呼ばれています
シロヒトリ

ガンソアマヒトリとアマヒトリ

ガンソアマヒトリは東アジアには生息していませんが、同属のアマヒトリ(学名:Phragmatobia amurensis)はロシア、日本、朝鮮半島などに生息しています。

どちらも非常に似た外見をしています。

アマヒトリはガンソアマヒトリの「代替種」と考えられています。代替種とは類縁種で別地方で同じ生態をしている種のことです。

 

アマヒトリは7 – 8月と夏ごろに見られます。また、アマヒトリは平成11年北海道でハウスメロンの害虫とされました。

アマヒトリは亜麻(アマ)を食べるから、漢字で書くと「亜麻灯蛾」になるよ
イモチャン
ガンソアマヒトリとアマヒトリは混同されることがあります
シロヒトリ

まとめ

ガンソアマヒトリは生息範囲が広く、ポピュラーな蛾ですが、解明されていないのか情報が少なく謎の多い蛾です。

全身の暖色がいいですね
シロヒトリ
次回はベニハレギチョウについて紹介するよ!
イモチャン

ヒトリガ

ヒトリガ

学名:Arctia caja

今回は鮮やかな朱色、ヒトリガについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

ヒトリガはトモエに属しており、その中のヒトリガ亜科に分けられていてます。

ヒトリガ亜科のヒトリガ属に分けられています。

ヒトリガ亜科はアメリカシロヒトリハイパーコンプ・スクリボニアなど多数存在します。

生態

1年に1回発生する一化性です。

生息域

ヨーロッパ、北アメリカ、アジアなどの主にユーラシア大陸全土と北アメリカに生息しています。

ヒトリガは幼虫の状態で越冬するため、温暖な季節性のある寒冷気候を好みます。

幼虫は落ち葉の下などで越冬し、翌年の6 – 7月までに蛹化します。成虫は7 – 8月までに羽化します。

日本では北海道・本州などで見られます。

森林、山地、公園、庭、草原などに生息しています。

主にユーラシア大陸と北アメリカに生息しているガなんだね
イモチャン
標高約0~2000mに生息しています
シロヒトリ

成虫

ヒトリガは夜間に活動し、様々な花から吸蜜します。

光に惹かれる性質を持ち、光源の周囲を渦を描くように飛びまわる走光性を持ちます。

たき火などの明るさにつられて、最終的に自ら火に飛び込んで焼け死ぬことがあり、和名の「ヒトリガ」(灯取蛾)もこれに由来します。

また自ら進んで災いの中に飛び込んだり、災難を招くことを指す「飛んで火に入る夏の虫」ということわざも、このような習性から生まれたものです。

他の夜行性の昆虫も光に向かって飛ぶ習性を持つため、人間は誘蛾灯などでおびきよせ害虫を駆除していました。

翅を開張すると4.5 – 6.5cm前後になります。

ほかにも似たことわざで「蛾の火に赴くが如し」、「愚人は夏の虫」があります
シロヒトリ

幼虫

成熟した幼虫は赤茶色の長い毛で全身を覆っています。まさに毛虫といった外見をしています。

エサを求めて地上を積極的に移動します。なお移動中、身に危険を感じるとひっくり返って死んだふりをします。

食草は広食性で多種多様な植物を食べます。庭木のキイチゴ、ブラックベリー、スイカズラ、クワなどを食べるため、農家や園芸家から嫌われています。

別名でクマケムシともいわれるよ!
イモチャン

成虫の見た目

ヒトリガ

ヒトリガは前翅と後翅の模様が大きく異なることが特徴です。

茶色の前翅には白い縞模様があります。朱色の後翅は黒の大きな斑点があります。

触角は白色で頭部付近は茶色の毛で覆われています。胴体は朱色です。

おしゃれかつ鮮やかな模様だね!
イモチャン
英名では「Garden tiger moth」(ガーデンタイガーモス)と呼ばれています
シロヒトリ

ヒトリガの毒性

ヒトリガの成虫の後翅は非常に目立つ朱色をしています。

実はこれは毒を持っていることを示す警戒色です。ヒトリガの毒を持つ経緯は次のようになります。

幼虫

幼虫は毒であるピロリジジンアルカロイドを含んだ植物を優先的に食べます。しかし、幼虫は広食性でさまざまな植物から毒性化合物を取り込んでいます。

見た目が毒々しい毛虫そのものの幼虫ですが、実際に毛に毒はないといわれています。しかし、食草に含まれたアルカロイドなどの毒を体内に含有しているので、鳥のように摂食する分には有毒です。

また、幼虫の毛がアレルゲンとなり発疹や炎症などを引き起こすことがあります。

同じヒトリガ科の幼虫の中には、毛が有毒の毒針毛があるため、毛虫を素手で触れるのは危険です

成虫

幼虫のころに蓄えたは成虫になっても体液などに残ったままです。翅の目立つ色と模様は捕食者への警告色として役立ちます。

ヒトリガの毒性についてはまだ解明されていませんが、アセチルコリン受容体を妨害することによって作用する神経毒作用を示すコリンエステルであると考えられています。

ヒトリガの成虫は危険を感じたらすばやく後翅の警告色を示して飛びます。

また、コリンエステルを噴霧することもあるそうです。

幼虫のころに色んな植物を食べるのは毒を蓄えるためなんだね
イモチャン
鳥などの捕食者から毒で身を守っています
シロヒトリ

まとめ

ヒトリガは翅を使って音を出すことができ、人間に聞こえる高音のきしむ音を発することができます。

ヒトリガの音によりコウモリは有害な蛾を回避するため、これらの音はコウモリの行動に影響を与えることがわかっています。

見た目も独特ですが、生態も独特なガです
シロヒトリ
次回はアメリカオオミズアオについて紹介するよ!
イモチャン