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クモマツマキチョウ

学名:Anthocharis cardamines

今回は草模様の蝶、クモマツマキチョウについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

クモマツマキチョウはシロチョウに属しており、その中のシロチョウ亜科に分けられていてます。

シロチョウ亜科のクモマツマキチョウ属に分けられています。

シロチョウ亜科はユーカリスカザリシロチョウ・ハイイロツマキチョウなど多数存在します。

生態

1年で1回発生する一化性です。

生息域

主にヨーロッパユーラシア大陸高山帯、亜高山帯に生息しています。

日本では本州中部地方にある日本アルプスや北海道中部高地帯で見られます。

森林限界(森林が成立しない高度)より上部の高山帯に生息している蝶は高山蝶と呼ばれています。

しかし、クモマツマキチョウは標高が1000m以下の平地でも見られることがあるため、高山のみに生息する蝶ではありません。

高山帯、亜高山地帯、森林、牧草地、林道に生息しています。

主にヨーロッパ・ユーラシア大陸の高山に生息するチョウなんだね
イモチャン
日本では約9種類の高山蝶が確認されています
シロヒトリ

成虫

クモマツマキチョウは日中に活動し、タンポポなどの花に訪れ吸蜜します。

翅を開張すると3cm前後になる。

オスとメスで生息域が異なるチョウです。

オスは森林地帯に生息していて、明るい日光の下で飛ぶことを好んでいます。森林にいますが、森の中の日陰を避けます。

メスは牧草地や丘陵地帯に生息しています。

しかし、地域によってはオスとメスが一緒に生息している場合があります。

日光浴をよくするチョウです
シロヒトリ

幼虫

薄い青緑色の体色をしています。芋虫そのものの見た目をしています。

同じ宿主植物に複数の卵が産まれた場合、最初に孵化する幼虫はその卵を食べます。

共食いをする幼虫です。

食草はイワハタザオなどのアブラナ科の植物を食べます。

蛹はブーメランみたいな見た目をしているよ!
イモチャン

成虫の見た目

クモマツマキチョウは性的二系が著しい蝶です。

クモマツマキチョウのオス
裏側

オス

オスは前翅の明るいオレンジ色が特徴です。

翅の表側は白色がベースで前翅にオレンジ色があり、黒色の小さな点があります。前翅の縁は黒色です。

翅の裏側は前翅は表側と同じですが、後翅が草のような模様をしています。

この模様は植物に止まって翅を閉じると、植物に擬態することができる、カモフラージュの役割を果たしています。

 

オレンジ色と草模様が可愛いね
イモチャン
漢字では「雲間褄黄蝶」と書きます。
シロヒトリ
クモマツマキチョウのメス

メス

メスにはオスにあったオレンジ色の模様がありません

全体的に白または灰色です。

しかし、翅の裏側の模様はオスと同じ草の模様です。

草の模様がきれいだね
イモチャン
ドレスの模様のようにも見えます
シロヒトリ

クモマツマキチョウの求愛

クモマツマキチョウの求愛はメスの行動に大きく依存します

オスは天気がいい日には、メスを探してパトロールをしています。

オスがメスを見つけると交尾の儀式なしで交尾します。

しかし、メスが羽を広げて腹部を上げることで、交尾を拒否することがあります

これはオスにメスが交尾に受容的でないことを伝え、腹部を上げることでオスが交尾することを物理的に不可能にします。

一度交尾したメスは性欲を抑える効果がある特殊なフェロモンをもち、交尾を拒否する行動をするとオスは立ち去ります。

しかし、一度も交尾をしたことがないメスは交尾を拒否する行動をとっても、特殊なフェロモンを持っていないため、オスは粘り強く待つことがあります。

交尾を拒否するのはなんでなの?
イモチャン
理由は詳しくわかっていませんが、幼虫の共食いを防ぐためだと考えられています
シロヒトリ

まとめ

クモマツマキチョウは「クモツキ」の愛称で親しまれています。

独特な模様は人を惹きつけます。

草模様がおしゃれです
シロヒトリ
次回はヨーロッパタイマイについて紹介するよ!
イモチャン

サイトを大幅リニューアルしました

サイトを大幅にリニューアルしました

サイトを大幅にリニューアルしました。

ショップ機能を追加しました。サイドバーの「Product Category」から商品ページに行きます。

ヘッダーの「SHOP」からも行けます。ご興味ありましたらみてください。

前のブログ記事は修正して、新しくなりました。URLは変わっていません。

前よりもブログ記事が見づらいかもしれませんが、改良を重ねていくつもりです。

新しくなった当サイトをよろしくお願いいたします。

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ベニスジカワリタテハモドキ

ベニスジカワリタテハモドキ

学名:Precis archesia

今回は庭の検査官、ベニスジカワリタテハモドキについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

ベニスジカワリタテハモドキはタテハチョウに属しており、その中のタテハチョウ亜科に分けられていてます。

タテハチョウ亜科のアフリカタテハモドキ属に分けられています。

タテハチョウ亜科はアトグロヒョウモンモドキリュウキュウムラサキなど多数存在します。

生態

1年で2回発生する二化性です。

生息域

ケニア、アンゴラ、ザンビア、ジンバブエ、ボツワナ、エスワティニ、南アフリカ共和国などの主にサブサハラアフリカに生息しています。

サブサハラアフリカとはアフリカのサハラ砂漠より南の地域です。別名でサハラ以南のアフリカともいいます。

アフリカには乾季雨季の二つの季節があります。

乾季は3月から9月雨季は10月から3月です。地域によって乾季や雨季の期間が異なります。

南半球では日本とは季節も逆で、乾季の時期は冬、雨季の時期は夏です。

サバンナ、丘陵地帯、森林、庭園に生息しています。

主にサブサハラアフリカに生息しているチョウなんだね
イモチャン
乾季と雨季で見た目が異なるチョウです
シロヒトリ

成虫

ベニスジカワリタテハモドキは日中に活動し、多種多様な花から吸蜜します。花の咲いた庭園・草原で多く見られるようです。

しかし、生息地としてはサバンナや岩場が多いようです。夜になると草や穴に止まります。

地面などに止まり翅を完全に広げて日光浴をします。

乾季、雨季によって生態が異なるかは不明です。

翅を開張すると4.5 – 6cm前後になる、中型のチョウです。メスはオスより1cm大きいようです。

飛翔は速いです
シロヒトリ

幼虫

成熟した幼虫の体色は黒色で節ごとに枝分かれしたオレンジ色の棘があります。尾部にも棘があります。

また、頭部には二対の黒い角があります。

棘に毒があるかは不明ですが、手袋を着用せずに触るのは危険とされています

食草はキンランジソなどのシソ科、レモングラスなどのイネ科の葉を食べます。

角の根元に少し青紫色が混ざっているよ!
イモチャン

成虫の見た目

「Precis archesia archesia」乾季の形態

ベニスジカワリタテハモドキは季節によって翅の模様と色が大きく異なるのが特徴的です。

今回紹介するのはベニスジカワリタテハモドキのの形態です。

翅の表側はこげ茶色で、両翅を横断するように赤い帯模様があります。前翅の上部の縁には青紫色の縦縞模様があります。

また、前翅の赤い帯模様の中央に白の斑点があります。この白の斑点は若干青紫色がかっています。

後翅には青紫色の縦縞模様はありません。後翅の赤い帯模様の中央に黒の斑点があります。

翅の裏側は表側と大きく異なります

翅の裏側は茶色です。表側の模様をそのまま茶色に置き換えたような見た目です。しかし、翅の内側が樹皮のような模様をしています。

オスメスで見た目に大きな違いはありません。      

シックな色合いがきれいだね!
イモチャン
英名では「garden inspector」(庭の検査官)と呼ばれています
シロヒトリ

アフリカタテハモドキ属の変化の謎

ベニスジカワリタテハモドキの雨季の形態では翅の表側は黒色で両翅を横断するように黄色の帯模様があるのが特徴です。

また、前翅の上部の縁に縦縞模様がありません。また翅の裏側の模様が帯模様が薄くなるぐらいの変化しかありません。

乾季・雨季の模様が混じった中間的な形態もいます。

 

 

何故ここまで季節によって見た目の変化が激しいのかは詳しくわかっていません

一説によれば捕食者の混乱を招くためと考えられています。

姿を季節によって大きく変えることで別の種類の蝶と認識させ、警戒させる意味があるともいわれています。また、乾季・雨季の模様が混じった中間的な形態もいるため、区別できない可能性もあります。

人間も最初は別の種類に見えたからすごいよね
イモチャン
興味深い進化です
シロヒトリ

まとめ

アフリカタテハモドキ属はコノハチョウに似たトガリタテハモドキ(学名:Precis tugela)などがいる不思議なチョウたちです。

青紫色と赤帯が美しいチョウです
シロヒトリ
次回はクモマツマキチョウについて紹介するよ!
イモチャン

ベニタテハモドキ

ベニタテハモドキ

学名:Precis octavia

今回は季節によって大きく姿を変える蝶、ベニタテハモドキについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

ベニタテハモドキはタテハチョウに属しており、その中のタテハチョウ亜科に分けられていてます。

タテハチョウ亜科のアフリカタテハモドキ属に分けられています。

タテハチョウ亜科はミドリタテハサザナミムラサキなど多数存在します。

生態

1年で数回発生を繰り返す多化性です。

生息域

ギニア、ブルキナファソ、シエラレオネ、ガーナ、トーゴ、ベナン、ナイジェリア、カメルーン、ガボン、コンゴなどの主にサブサハラアフリカに生息しています。

サブサハラアフリカとはアフリカのサハラ砂漠より南の地域です。別名でサハラ以南のアフリカともいいます。

アフリカには乾季雨季の二つの季節があります。

乾季は3月から9月雨季は10月から3月です。地域によって乾季や雨季の期間が異なります。

南半球では日本とは季節も逆で、乾季の時期は冬、雨季の時期は夏です。

サバンナ、森林、植物園、草原に生息しています。

主にサブサハラアフリカに生息しているチョウなんだね
イモチャン
乾季と雨季で見た目や生態が異なるチョウです
シロヒトリ

成虫

ベニタテハモドキは日中に活動し、多種多様な花から吸蜜します。花の咲いた草原で多く見られるようです。

地面または葉の上に止まり、翅を完全に広げて日光浴をします。

乾季、雨季によって生態が異なるチョウです。

乾季の形態は雨季の形態よりも活発に飛行する傾向がなく、日陰などの隠れられる場所でしばしば止まっています。森林地帯を好む傾向があります。

雨季の形態は活発に飛行し特定の地帯を好まず、様々な場所を移動しています。寒い気候では穴や岩の下で冬眠します。

翅を開張すると5 – 7cm前後になる、中型のチョウです。

雨季の暖かい時期は活発に飛ぶようです
シロヒトリ

幼虫

成熟した幼虫の体色は個体差があり、明るいオレンジ色と完全に黒色の個体がいます。

オレンジ色の個体には黒い帯模様があります。共通で節ごとに枝分かれした黒い棘があります。また、頭部には二対の黒い角があります。

乾季では完全に黒い個体が、雨季では明るいオレンジ色の個体が生まれる傾向があるようです。

食草はハーブなどのシソ科の葉を食べます。

スズメバチみたいな色合いだよ!
イモチャン

成虫の見た目

「Precis octavia octavia」乾季の形態

ベニタテハモドキは季節と亜種によって翅の模様と色が大きく異なるのが特徴的です。

今回紹介するのは北部の亜種「Precis octavia octavia」のの形態です。

翅の表側は青紫色で、黒の帯模様があります。また、両翅を横断するような赤い帯模様があります。前翅の上部の縁には小さな白い斑点があります。 後翅には小さな白い斑点はありません。

翅の裏側は表側と大きく異なります

翅の裏側は紫がかった茶色です。表側の模様をそのまま紫がかった茶色に置き換えたような見た目です。

オスメスで見た目に大きな違いはありません。    

青紫色の翅がすごくきれいだね!
イモチャン
英名では「gaudy commodore」(派手な代将)と呼ばれています
シロヒトリ

ベニタテハモドキの形態の多様性

上記で北部の亜種「Precis octavia octavia」のの形態を紹介しました。

それでは雨季の形態はどんな姿かといいますと、乾季と雨季では全く別の種に見えるほど見た目が違います

北部の亜種「Precis octavia octavia」

北部の亜種「Precis octavia octavia」の雨季の形態では翅の表側はオレンジ色で縁が黒色なのが特徴です。

画像が用意できませんでしたが、雰囲気としては翅を丸くしたヒオドシチョウに似ています。

南部の亜種「Precis octavia sesamus」

南部の亜種も乾季と雨季では全く別の種に見えるほど見た目が違います。

南部の亜種「Precis octavia sesamus」乾季の形態では翅の表側は明るい青色で黒と赤の帯模様が特徴的です。

南部の亜種「Precis octavia sesamus」の雨季の形態では翅の表側は明るい赤色で縁が黒色が特徴的です。「form natalensis」と呼ばれています。

乾季と雨季の個体で交尾することがあります。

自然では乾季と雨季の中間の模様の個体は珍しいようですが、飼育下では気温などの条件、環境によって両方の翅の模様の個体を人工的に作成することが出来るようです。

季節によって色と模様が大きく異なるので最初は異なる種として見られていたようです。

なんでこんなに見た目が異なるのか不思議だね
イモチャン
卵の時の気温により姿が変化するようです
シロヒトリ

まとめ

アフリカタテハモドキ属のチョウは季節によって見た目が大きく異なるチョウたちです。

乾季・雨季ともに色が美しい蝶です
シロヒトリ
次回はベニスジカワリタテハモドキについて紹介するよ!
イモチャン

タイリクコムラサキ

タイリクコムラサキ

学名:Apatura ilia

今回は大陸の小紫皇帝、タイリクコムラサキについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

タイリクコムラサキはタテハチョウに属しており、その中のコムラサキ亜科に分けられていてます。

コムラサキ亜科のコムラサキ属に分けられています。

コムラサキ亜科はオオムラサキ・シロコムラサキなど多数存在します。

生態

通常は1年で1回発生する一化性ですが、暖かい地域では2回発生する二化性です。

生息域

ヨーロッパのほとんどに分布していますが、北ヨーロッパには分布していません。

東アジアではロシア、中国、朝鮮半島で確認されています。日本に生息しているかは不明です。

主にヨーロッパ東アジアに生息しています。

森林、林端、渓谷に生息しています。

主にヨーロッパ・東アジアに生息しているチョウなんだね
イモチャン
標高約600mに生息しています
シロヒトリ

成虫

タイリクコムラサキは日中に活動し、獣糞や腐肉などの汁を吸います。花には訪れません。また、植物の樹液を食べるアブラムシが分泌する甘露を吸います。

甘露は糖が多い粘りのある液体で、色は蜂蜜と似ています。

タイリクコムラサキは獣糞や腐肉をめったに目にすることはなく、栄養の大部分を甘露で補っていると考えられています。

翅を開張すると5 – 7cm前後になる、中型のチョウです。

葉などに付いた甘露を吸います
シロヒトリ

幼虫

成熟した幼虫の体色は緑色で、体の中央に黄色のV字の模様があります。体中に黄色の小さな斑点が散りばめられています。

頭部に茶色のまたは黄色の二対の大きな角が生えています。背面にこの角を起点とした黄色の線が走っています。

食草はヤマナラシ、セイヨウハコヤナギなどのヤナギ科の葉を食べます。

V字模様が特徴的だよ!
イモチャン

成虫の見た目

タイリクコムラサキのオス

タイリクコムラサキは翅の美しい紫色の金属光沢と後翅の縁の黒点が特徴的です。

翅の表側には紫色の金属光沢があります。翅の中央付近には両方の翅を横断するようなオレンジ色の帯模様があります。またオレンジ色の模様に黒い小さな斑点があります。前翅の茶色とオレンジの縁には白い斑点があります。

後翅には茶色の縁にオレンジ色の大きな斑点があります。このオレンジ色の斑点に黒い斑点が重なっています

全体的に日本に生息しているコムラサキ(学名:Apatura metis)に非常に姿が似ています。見分け方は表側の後翅のオレンジ色の大きな斑点にある黒い斑点の有無です。

黒い斑点が無ければコムラサキ黒い斑点があればタイリクコムラサキです。

 

タイリクコムラサキの翅の裏側は表側と大きく異なります。

翅の裏側は白っぽい茶色です。前翅は表側の模様が全体的に白っぽい茶色になり、白い斑点があります。後翅には茶色と白の帯模様があります。

オスだけに紫色の金属光沢があり、メスはこげ茶色です。    

紫色とオレンジ色がきれいだね!
イモチャン
英名では「lesser purple emperor」(小紫皇帝)と呼ばれています
シロヒトリ

コムラサキの生活史

コムラサキはほとんどの時間を樹木の上部で過ごしています。特にメスは樹木の最上部である樹冠から降りることはめったにないといわれています。

しかし、時々餌を摂るために木から降りることはあります。

 

交尾はオスとメスが一緒に丘の上や樹木の最上部に移動し、そこで求愛と交尾が始まります。

交尾後、メスは太陽に照らされた日当たりのいい木々の葉の表側に産卵する傾向があります。樹冠から降りるのは餌か産卵の時だけです

一方、オスは次のメスを探す前に、交尾のために獣糞や腐肉や甘露などを食べて栄養を補給します。

ほとんど樹木の上で生活しているんだね
イモチャン
この習性からメスは珍しいとされています
シロヒトリ

まとめ

コムラサキ亜科はオスの翅が金属光沢を持ち、メスが茶色などの地味な色をしているのが特徴です。

紫色が美しい蝶です
シロヒトリ
次回はベニタテハモドキについて紹介するよ!
イモチャン

アオイチモンジ

アオイチモンジ

学名:Limenitis reducta

今回はメタリックブルーの提督、アオイチモンジについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

アオイチモンジはタテハチョウに属しており、その中のイチモンジチョウ亜科に分けられていてます。

イチモンジチョウ亜科のオオイチモンジ属に分けられています。

イチモンジチョウ亜科はアメリカアオイチモンジトラフタテハなど多数存在します。

生態

通常は1年で1回発生する一化性ですが、暖かい地域では数回発生する多化性です。

生息域

中央ヨーロッパ南ヨーロッパ(バルカン半島、アルプス山脈も含む)、西アジア(コーカサス山脈も含む)などに分布しています。

明るい森林、森の端、草原に生息しています。

主に中央ヨーロッパ、南ヨーロッパ、西アジアに生息しているチョウなんだね
イモチャン
標高約0~1600mに生息しています
シロヒトリ

成虫

アオイチモンジは日中に活動し、多種多様な花を吸蜜します。また、樹液や腐った果物、獣糞、アブラムシの出す甘い汁などを吸います。 

オスは湿った砂や水辺を訪れ、生殖のために必須なミネラルを補うために吸水します。

敏捷で飛翔力が高く、飛行中に翅の光の反射があります。そのため、飛んでいる姿は突然閃光が走ったように見えます。

翅を開張すると4 – 6cm前後になる、中型のチョウです。

日差しを好む蝶です
シロヒトリ

幼虫

成熟した幼虫の体色は黄緑色で、節ごとに太い枝分かれした茶色の棘があります。

太い枝分かれした茶色の棘の先端は黒色をしています。この棘は頭部と尾部付近の方が太く大きい傾向があります。

顔と側面に細かい白の毛が生えています。疣足と頭部は茶色です。

食草はスイカズラ科の葉を食べます。

不思議な印象を受ける幼虫だよ!
イモチャン

成虫の見た目

アオイチモンジ
翅の裏側

アオイチモンジは翅のメタリックブルーの金属光沢と裏側の模様が特徴的です。

翅の表側はメタリックブルーの金属光沢があります。前翅には白い斑点があります。後翅には白の帯模様があります。翅の縁には黒い小さな丸い点が並んでいます。

アオイチモンジの翅の裏側は表側と大きく異なります

翅の裏側は赤みがかった褐色です。前翅はこの赤みがかった褐色にこげ茶色が混ざり、白の斑点があります。後翅は内側が白く、また白い帯模様があります。両翅ともに縁には黒い小さな丸い点が並んでいます。

オスメスともに見た目に大きな違いはありません。

メタリックブルーの金属光沢がかっこいいね!
イモチャン
英名では「southern white admiral」(南白提督)と呼ばれています
シロヒトリ

オオイチモンジ属の英名と属名

オオイチモンジ属のチョウは英名に「admiral」(提督)と名前が付いています。リストにすると次のようになります。

  • オオイチモンジ(学名:Limenitis populi)ポプラ提督
  • アオイチモンジ(学名:Limenitis reducta南白提督
  • アメリカオオイチモンジ(学名:Linenitis weidermeyeriiワイデマイヤー提督
  • アメリカアオイチモンジ(学名:Limenitis arthemis白い提督
  • ツマアカイチモンジ(学名:Limenitis lorquiniローキンの提督
  • カバイロイチモンジ(学名:Limenitis archippus総督

属名の「Limenitis」とはラテン語では「港湾の」、古代ギリシャ語では「港」「避難所」を表す言葉です。

提督は艦隊の総司令官の呼び名です。いずれにしても海に関係のある名前が付けられています。何故海に関係のある名前が付けられているのかはです。

提督って名前はかっこいいけど、なんで海に関連する名前が付いているんだろうね
イモチャン
調べてみても全く分かりませんでした
シロヒトリ

まとめ

イチモンジチョウ亜科ではオオイチモンジ属(提督蝶)のほかに、アメリカイチモンジ属(姉妹蝶)、チャイロイチモンジ属(司令官蝶)など個性的な名前が付けられています。

翅のメタリックブルーと裏側の錆びたような模様が美しいです
シロヒトリ
次回はタイリクコムラサキについて紹介するよ!
イモチャン

ヒイロツバメシジミ

ヒイロツバメシジミ

学名:Talicada nyseus

今回は緋色のピエロ、ヒイロツバメシジミについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

ヒイロツバメシジミはシジミチョウに属しており、その中のシジミチョウ亜科に分けられていてます。

シジミチョウ亜科のタリカダ属(Talicada)に分けられています。

シジミチョウ科はイカルスヒメシジミ・ゴイシシジミなど多数存在します。

生態

1年で数回発生を繰り返す多化性です。

生息域

ヒマラヤ山脈、北インド、南インド、メガラヤ州、アッサム、北ミャンマー、タイ、ベトナムなど主にインド亜大陸、東南アジアに分布しています。

森林、平野、庭園、丘陵地帯に生息しています。

主にインド亜大陸・東南アジアに生息しているチョウなんだね
イモチャン
標高約300~2000mに生息しています
シロヒトリ

成虫

ヒイロツバメシジミは日中に活動し、アマランサス、アカンサスなどのハーブの花を吸蜜します。アルテルナンテラなどの園芸種も好みます。

オスは湿った砂や水辺を訪れ、生殖のために必須なミネラルを補うために吸水します。また、集団になることはなく単独で行動します。

翅を半分開いて日光浴をしますが、太陽よりも日陰を好んでいます。葉や小枝の裏側に落ち着くときは、ほとんど暗くなるまで翅を閉じたままです。

翅を開張すると3 – 3.5cm前後になる、小型のチョウです。

ゆっくりと飛びます
シロヒトリ

幼虫

成熟した幼虫の体色は薄い黄緑色で、体長が短いため丸い印象を受けます。全身が小さな白い毛で覆われています。

気孔は黒色で、頭部は黄色です。

食草はカランコエなどのベンケイソウ科の葉を食べます。

体が少し透けているように見えるよ!
イモチャン

成虫の見た目

ヒイロツバメシジミ
交尾中のヒイロツバメシジミ

ヒイロツバメシジミは翅の裏側の緋色の帯模様と黒と白の縁が特徴的です。

翅の表側は黒色で、前翅は模様がなく黒一色です。後翅の下側にはオレンジ色の帯模様があります。 縁には黒と白の模様があり、少し毛があります。  また短い黒と白の尾状突起があります。

ヒイロツバメシジミの翅の裏側は表側と大きく異なります

翅の裏側は白色で、白色の部分には黒の斑点が点々とあります。縁には黒と白のレース模様があります。この模様に重なるように緋色の帯模様があります

オスメスともに見た目に大きな違いはありません。  しかし、メスの方が体が大きい傾向があるようです。

裏側の模様がおしゃれだね!
イモチャン
英名では「red Pierrot」(レッドピエロ)と呼ばれています
シロヒトリ

ピエロのチョウ

インドには通称「Pierrot」(ピエロ)と呼ばれているシジミチョウたちがいます。リストにすると次のようになります。

  • ドウケシジミ(学名:Castalius rosimonコモンピエロ
  • ヒイロツバメシジミ(学名:Talicada nyseusレッドピエロ
  • タルカス・アナンダ(学名:Tarucus anandaダークピエロ
  • タルカス・バルカニクス(学名:Tarucus balkanicusバルカンピエロ
  • ディスコラムパ・エチオン(学名:Discolampa ethionバンドブルーピエロ

ピエロまたは道化師は派手な格好をし、行動、言動などをして他人を楽しませる役者です。また、ピエロは派手な衣装と顔に白塗りのメイクをしています。

翅の模様がピエロの衣装や化粧のように、表側の模様が派手な衣装で、裏側の白い模様が化粧のように見えたのでしょう。

以上のような要因によってこのような名が付けられたと考えられます。

ピエロを名前に付けるって面白い名づけ方だね
イモチャン
これらのチョウは翅の裏側が白色です
シロヒトリ

まとめ

インドは巨大な山脈であるヒマラヤ山脈があります。そのためか、移動してくるチョウが少なくチョウの種類はそれほど多くありません。

しかし、独自の進化を遂げた個性的なチョウが多いです。

緋色の帯に目が惹かれます
シロヒトリ
次回はアオイチモンジについて紹介するよ!
イモチャン

キベリタテハ

キベリタテハ

学名:Nymphalis antiopa

今回は喪のマント、キベリタテハについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

キベリタテハはタテハチョウに属しており、その中のタテハチョウ亜科に分けられていてます。

タテハチョウ亜科のタテハチョウ属(ヒオドシチョウ属)に分けられています。  

タテハチョウ亜科はルリタテハサザナミムラサキなど多数存在します。

生態

1年で1回発生する一化性です。

生息域

ユーラシア大陸、北アメリカなどの主に北半球の温帯・寒帯に広く分布しています。

日本では北海道・本州に生息しています。日本では中部地方から北海道までの涼しい地域に分布しています。

広葉樹林、山地、高山草原に生息しています。

主に北半球の温帯・寒帯に生息しているチョウなんだね
イモチャン
標高約50~2300mに生息しています
シロヒトリ

成虫

キベリタテハは日中に活動し、樹液や腐った果物、獣糞から汁を吸います。花には訪れません。 また、水を吸水することがあります。

時々木の幹や枝、地面に止まり日光浴をします。

キベリタテハは成虫のまま越冬します。越冬する場所は木の空洞や雪で覆われた樹皮などに止まり、春を待ちます。

寿命は11~12か月でチョウの中で最も長い寿命の1つといわれています。

翅を開張すると6 – 7cm前後になる、中型のチョウです。

小刻みに飛行します
シロヒトリ

幼虫

成熟した幼虫の体色は黒色で、背面に8つの赤みがかったオレンジ色の大きな斑点があります。この斑点に黒い線が通っています。

体中に小さな白い斑点が散りばめられていて、節ごとに枝分かれした黒い棘が生えています。

疣足はオレンジ色で、頭部は黒色です。

食草はヤナギなどのヤナギ科、アメリカニレなどのニレ科、シラカンバなどカバノキ科の葉を食べます。

体中に細かい白い毛が生えているよ!
イモチャン

成虫の見た目

キベリタテハ
キベリタテハ
裏側

キベリタテハは翅の黄白色の太い縁が特徴的です。

翅の表側は赤褐色で少し光沢があります。前翅後翅ともに黄白色の太い縁があります。この縁の内側には水色の斑点が点々と並んでいます。

この模様は本種特有のもので、他に類似している種がいないので、区別しやすいチョウです。  

キベリタテハの翅の裏側は表側と大きく異なります

翅の裏側は灰色または黒色で、樹皮のような縞模様になっています。しかし、表側と同様に黄白色の太い縁があります。 

  翅の裏側の模様は樹皮に似ていています。キベリタテハが木に止まると翅を閉じて、木の樹皮にカモフラージュします。 

オスメスともに見た目に大きな違いはありません。    

翅の縁と裏側の模様がすごいね!
イモチャン
英名では「mourning cloak」(喪のマント)と呼ばれています
シロヒトリ

キベリタテハの名前

キベリタテハは北半球の温帯・寒帯に広く分布しているチョウです。そのため国ごとに名前があります。

英名

北アメリカでは「mourning cloak」(喪のマント)といわれています。

mourning」とは特に死による悲嘆、哀悼、喪、喪中、追悼、喪服、喪章のことを示す言葉です。

また「cloak」(クローク)は袖のないコートやマントを示す言葉です。

チョウは世界各地で人の死や霊に関連する概念があります。

キベリタテハは翅の裏側の色が灰色または黒色なので喪服に結び付けられていると考えられます。 また、黄白色の太い縁が袖のない部分に見えたのでしょう。

2001年にアメリカのモンタナ州の州のチョウに採用されました。

イギリス名

イギリスでは「Camberwell beauty」(キャンバーウェルビューティー)と呼ばれています。

これはロンドン南部にある地域「Camberwell」の場所で最初に発見されたことに由来します。

二人の学者が最初にキベリタテハを発見したときに驚きとその美しさから「beauty」と名を付けました。

これを続けて読むと「Camberwell beauty」(キャンバーウェルビューティー)になります。  

国ごとに名前に個性や感性がでるよね
イモチャン
ちなみに漢字では「黄縁立羽」になります
シロヒトリ

まとめ

タテハチョウ属は寿命が長く、翅の裏側が樹皮に似ているのが特徴です。

翅の両側ともに個性的なチョウです
シロヒトリ
次回はヒイロツバメシジミについて紹介するよ!
イモチャン

シレネウズマキタテハ

シレネウズマキタテハ

学名:Callicore pygas

今回は金属光沢が美しい蝶、シレネウズマキタテハについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

シレネウズマキタテハはタテハチョウに属しており、その中のカバタテハ亜科に分けられていてます。

カバタテハ亜科のウズマキタテハ属に分けられています。

カバタテハ亜科はマルバネカスリタテハルリツヤタテハなど多数存在します。

生態

1年を通じて数回発生を繰り返す多化性です。

生息域

ベネズエラ、ガイアナ、エクアドル、ペルー、ボリビア、パラグアイ、ブラジル、エクアドル、アマゾン地域などの主に中南米に生息しています。

熱帯雨林に生息しています。

主に中南米に生息しているチョウなんだね
イモチャン
標高約200~1000mに生息しています
シロヒトリ

成虫

シレネウズマキタテハは日中に活動しますが、何を食べているかは不明です。 

しかし、オスは砂州などに訪れ、固まった溶岩から生殖に必要なミネラルを吸収していることは確認されています。

固まった溶岩にはミネラル分が多く含まれています。

翅を開張すると4 – 5cm前後になる、小型の蝶です。

飛翔は非常に速いです
シロヒトリ

幼虫

成熟した幼虫の体色は透明な緑色で、側面に小さな白い斑点が散りばめられています。疣足は黄色です。尾部には二対の黄色の尾があります

頭部は黄色で、二対の黒色の長い角が生えています。

食草はセルジャニア、アロフィラスなどのムクロジ科の植物を食べます。

角は枝分かれしていて、黒色に黄色が混じっているよ!
イモチャン

成虫の見た目

シレネウズマキタテハ

シレネウズマキタテハは翅の裏側の青い金属光沢の模様が特徴的です。

翅の表側は黒色または褐色になっています。前翅の内側の部分は赤色で翅を広げると模様が扇状にみえます。翅の縁付近に白の小さな斑点があります。

後翅は赤色が無く、縁に青い金属光沢のある細長の斑点が3つ並んでいます。

 

シレネウズマキタテハの翅の裏側は表側と大きく異なります

翅の裏側の前翅は黒色で内側の部分に赤色があります。表側にあった白の小さな斑点は黄色になり縁に水色が入ります。表側の模様に黄色と水色を足したような見た目です。

後翅には同心円状の黒と黄色の線に囲まれた青い金属光沢の斑点があります。また縁側の黒線の中央にも青い金属光沢のある線があります。内側には赤い斑点が2つあります。

黄と黒の翅にきらきらとした模様がきれいだね!
イモチャン
模様は亜種ごとに色が異なります
シロヒトリ

ウズマキタテハ属と人間との関係

ウズマキタテハ属は美しい色合いと金属光沢を持つ蝶達です。また、翅の模様が世界で最も人気のあるチョウの1つであるミイロタテハに似ています。

そのため、人気があり、装飾品やジュエリーまたは土産物などのために翅が使用されています。

人気のある蝶ですがその生活史ははっきりと解明されていません

研究が進んでいないのはアマゾン地域などの熱帯雨林に生息しているため、見つけづらいのもあるからでしょう。

チョウそのものの姿が美しいよね
イモチャン
チョウやガの美麗種は標本として人気があります
シロヒトリ

まとめ

中南米などの熱帯雨林に生息しているチョウは美しい色や金属光沢を持つことが多いです。

たとえば、モルフォチョウ属は翅に金属光沢があります、

金属光沢の斑点と線が美しいです
シロヒトリ
次回はキベリタテハについて紹介するよ!
イモチャン

シロヒトリ

シロヒトリ

学名:Chionarctia nivea

今回は真白の蛾、シロヒトリについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

シロヒトリはトモエガ科(Erebidae)に属しており、ヒトリガ亜科(Arctiidae)に分けられています。

ヒトリガ亜科のキオナクシア属(Chionarctia)に分けられています。

トモエガ科はアメリカシロヒトリガンソアマヒトリなど多数存在します。

生態

1年に1回発生する一化性です。

生息域

ロシアでは中央アムール、プリモリエ、樺太(サハリン島)、クナシル、シベリアで発見されています。他には中国、韓国、日本に生息しています。

主に東アジアに生息しています。

日本では北海道・本州・四国・九州などに生息しています。

森林、公園、庭、道端などに生息しています。

主に東アジアに生息しているガなんだね
イモチャン
キオナクシア属は現在2種類が確認されています
シロヒトリ

成虫

シロヒトリは摂食するかは不明です。

夜間に活動し、寿命が尽きる前に番(つがい)を探します。また、街灯などの光に惹かれる性質があります。

敵が近づくと翅を上げて、威嚇します。これは腹側にある警告色を見せるためでもあります。

オスは腹部の先端に「ヘアペンシル」という毛束の生殖器官があります。

これは普段は腹部に収められていて、メスに遭遇した時にヘアペンシルを出し、フェロモンを放出します。このフェロモンには独特な匂いがあり、メスの交尾を促します。

また、ヘアペンシルはチョウやガの種類によって毛束の本数と色が違います。

翅を開張すると5 – 6cm前後になる、中型の蛾です。

ヘアペンシルは黄色で4本の毛束を出します
シロヒトリ

幼虫

シロヒトリの幼虫

成熟した幼虫の体色は黒色で、体は茶色の剛毛で覆われています。地上を移動することが多く、ガの幼虫の中では移動速度が速いといわれています。

幼虫は食事の為にほぼ一日中移動し、道路をよく横断します。画像もアスファルトの道路で移動中の姿です。

多くの毛虫と異なり、毛に毒はありません

幼虫は最大で6cmになります。

食草はスイバ、イタドリ、ギシギシなどのタデ科、タンポポなどのキク科、オオバコなどのオオバコ科の植物を食べます。

ジジケムシとも呼ばれているよ!
イモチャン

成虫の見た目

シロヒトリ

シロヒトリは真白の翅と腹部と脚にある赤色の模様が特徴です。

基本的に全体は白色で構成されています。 この白色の翅に模様はありません。 

腹部は赤と黒の斑点が並んでいます。これを威嚇する時に見せることで警告色を見せます。また、背面は黒の斑点があります。

脚の根元は赤色で先端の部分は白色です。触角は白色または黒色で、目は黒色です。 

オスメスともに見た目に大きな違いはありません。    

真白の翅に赤と黒の斑点がきれいだね!
イモチャン
翅を閉じた姿は真っ白に見えます
シロヒトリ

シロヒトリとアメリカシロヒトリ

シロヒトリはアメリカシロヒトリ(学名:Hyphantria cunea)は名前も姿も似ていますが、2種の生態と姿を比べると違いがあります。

リストにすると次のようになります。

シロヒトリ

  • 幼虫の姿は茶色の剛毛で覆われている
  • 食草はタンポポなどの草を食べる
  • 成虫は真っ白な模様のない翅をしている
  • 腹部には赤と黒の斑点がある
  • 脚の根元が赤色で先端は白

アメリカシロヒトリ

  • 幼虫の姿は白色または薄い黄色の剛毛で覆われていて、黒と黄色の斑点がある
  • 食草は広食性で主に落葉樹の葉を食べる
  • 成虫は白の翅に黒い小さな斑点があるが、真っ白な模様のない翅の個体もいる
  • 腹部は白色または茶色
  • 脚は白色

幼虫の姿は全く違います。また、シロヒトリは草を食べますが、アメリカシロヒトリは落葉樹の葉を食べます。

成虫の姿は非常に似ていますが、見分ける方法は腹部と脚の根元の赤色の有無を確認することです。

赤色があればシロヒトリ赤色が無ければアメリカシロヒトリです。

シロヒトリは食害を起こしませんが、アメリカシロヒトリは樹木を枯らす食害を引き起こすので害虫とされています。

 

また、アメリカシロヒトリに似たキハラゴマダラヒトリ(学名:Spilosoma lubricipedum)がいますが、キハラゴマダラヒトリは腹部が黄色またはオレンジ色をしているため、区別できます

名前が似てるけど比べると結構違うね
イモチャン
シロヒトリは害虫という扱いはされていません
シロヒトリ

まとめ

個人的な話ですが、私がこのブログを始めるきっかけになった蛾です。真白の美しい翅に衝撃を受けたことを覚えています。

一番好きな蛾です
シロヒトリ
次回はシレネウズマキタテハについて紹介するよ!
イモチャン

キョウチクトウスズメ

キョウチクトウスズメ

学名:Daphnis nerii

今回は迷彩柄の蛾、キョウチクトウスズメについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

キョウチクトウスズメはスズメガ科に属しており、ホウジャク亜科に分けられています。

ホウジャク亜科のダフニス属(Daphnis)に属しています。

スズメガ科はベニスズメホウジャクなど多数存在します。

生態

地域によって1年での発生数は異なります。

ヨーロッパ、日本では2回発生する二化性、アフリカ、インドシナ半島では数回発生を繰り返す多化性です。

生息域

アフリカ、ヨーロッパ南東部に生息していますが、島から島へ移動する渡りをする個体もいます。インドシナ半島などの東南アジア、ハワイ諸島でも確認されています。

日本では九州、奄美大島、南西諸島に生息しています。

主にアフリカ、ヨーロッパ南東部、東南アジアに生息しています。

森林、河川、庭園、オアシスなどに生息しています。

主にアフリカ・ヨーロッパ南東部・東南アジアに生息しているガなんだね
イモチャン
暖かい気候を好むガです
シロヒトリ

成虫

キョウチクトウスズメはペチュニア、ジャスミン、スイカズラ、サポナリアなどの香りのよい花を好み、吸蜜します。

夕暮れ~夜間に活動し、寿命が尽きる前に番(つがい)を探します。日中は葉の裏側などに隠れていますが非常に用心深く、刺激を与えられると日中でも飛行します。

オスがメスと出会えば交尾が始まります。 交尾は約4時間続きます。

また、メスは宿主植物の葉の両側に約4個の卵を並べます。卵は5~12日で孵化します。

翅を開張すると9 – 11cm前後になる、中型の蛾です。

夜間に花を探しています
シロヒトリ

幼虫

キョウチクトウスズメの幼虫

成熟した幼虫の体色は明るい緑色で、側面に白い帯があります。背面と側面には小さな白い斑点があります。

頭部付近に大きな眼状紋があります。体がのびるとはっきりとした丸い目のように見えます。眼状紋は中心から白、水色、黒になっています。

スズメガ科の幼虫の特徴である「尾角」があります。若い幼虫は長い黒色の尾角ですが、成長するにつれて尾角の色がオレンジ色に変わり、短くなっていきます。

また、蛹になる直前に体色が茶色へと変化します。

幼虫は最大で8cm前後になります。

食草はキョウチクトウ、ニチニチソウなどのキョウチクトウ科の植物を食べます。

眼状紋は捕食者を驚かせる効果があると考えられているよ!
イモチャン

成虫の見た目

カラスアゲハ

キョウチクトウスズメは迷彩柄の鮮やかな翅が特徴です。

基本的に翅全体は緑色で構成されています。前翅は濃い緑、茶色、白、灰色、薄いピンク色などの迷彩柄のような模様をしています。

後翅は中心から灰色が広がっていて、縁には白、茶色の帯模様があります。

胴体は緑色で端が濃い緑色になっています。脚は薄い黄色で、腹部は緑、濃い緑、白色になっています。

触角は薄い黄色です。

オスメスともに見た目に大きな違いはありません。    

迷彩柄が迫力のあるガだね!
イモチャン
英名では「army green moth」(アーミーグリーンの蛾)と呼ばれています
シロヒトリ

キョウチクトウスズメと夾竹桃

キョウチクトウスズメの名はキョウチクトウ夾竹桃)を幼虫が食草としていることから名づけられました。

キョウチクトウはインド原産の木で和名は葉が竹に似ていること、花が桃に似ていることから付きました。

キョウチクトウは強力な毒を持つ木です。毒性がある部分をリストにすると次のようになります。

  • 果実
  • 周辺の土壌
  • 木を燃やした時の煙

木全体はもちろん周辺の土壌、木を燃やした時の煙にもが含まれています

毒の成分はオレアンドリンという強心配糖体で、人間の場合致死量が青酸カリを上回るほど強力な毒です。過去に死亡者が出た例があります。

 

キョウチクトウスズメの幼虫はキョウチクトウの毒に耐性があり、花や葉を食べて成長します。毒をどのように分解しているのか、どのようにして耐性を持ったのかは、解明されていません

また、キョウチクトウスズメの体内に毒が存在するかは不明です。

青酸カリより強力な毒ってすごいね!
イモチャン
キョウチクトウスズメのほかにキョウチクトウアブラムシや一部の種の蛾の幼虫が葉を食べるそうです
シロヒトリ

まとめ

キョウチクトウは乾燥や大気汚染に強い園芸種でもあります。そのため、日本では広島県広島市や鹿児島県の鹿児島市などの市の花に指定されています。

九州などにキョウチクトウが植えられているため、日本へ渡って来たキョウチクトウスズメが生息するようになったと思われます。

迷彩柄が美しいですね
シロヒトリ
次回はシロヒトリについて紹介するよ!
イモチャン

セクロピアサン

セクロピアサン

学名:Hyalophora cecropia

今回は北米で最大の蛾、セクロピアサンについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

セクロピアサンはヤママユガ科に属しており、ヒアロフォラ属(Hyalophora)に分けられています。

ヤママユガ科はオオクジャクヤママユモモイロヤママユなど多数存在します。

生態

1年に1回発生する一化性です。

生息域

カナダ南部、アメリカ合衆国ではノバスコシア州とメイン州南部からフロリダまでの範囲に生息しています。また、ロッキー山脈でも確認されています。

主にカナダアメリカ合衆国北東部に生息しています。

森林、公園、都市、郊外などに生息しています。

主にカナダ・アメリカ北東部に生息しているガなんだね
イモチャン
北米で最も壮観なガといわれています
シロヒトリ

成虫

セクロピアサンは口吻自体が退化して摂食せず、幼虫時代に蓄積された栄養だけで活動します。

夜間に活動し、寿命が尽きる前に番(つがい)を探します。また、光に惹かれる性質があります。

メスは揮発性の性フェロモンを放出し、オスは飛んで、大きな触角を介してこれを検出します。 オスはフェロモンを数メートルの距離で検出し、フェロモンが来ている方向に飛んでメスに到達することができます。オスがメスに到達すれば交尾が始まります。

交尾は早朝に始まり、夕方まで続きます。また、メスは宿主植物や低木の葉の両側に2〜6個の卵を並べます。卵は10~14日で孵化します。

翅を開張すると13 – 18cm前後になる、北米の在来種で最大の蛾です。

寿命は約2週間です
シロヒトリ

幼虫

成熟した幼虫の体色は明るい青みがかった緑色で、背面や側面のカラフルな突起が特徴です。背面には頭部から順に赤、黄色の突起があります。側面には水色の突起があります。

突起の先端には黒い棘があります。この黒い棘は成長していくと、だんだん小さくなっていきます。

疣足は黄色で、頭部は体色と同じ明るい青みがかった緑色です。

幼虫は最大で11cm前後になります。  

食草は広食性で多種多様の植物を食べます。主にカエデ、ブナ、マメ、モクセイ、マツ、ツツジ、バラなどを食べます。

若い幼虫は黒色だよ!
イモチャン

成虫の見た目

交尾中のセクロピアサン

セクロピアサンは茶色の翅と赤い三日月模様が特徴です。

基本的に全体は茶色で構成されています。前翅の中央付近は赤色で、白と赤の帯模様があります。縁は白色で前翅には眼状紋があります。

翅に一つずつ赤い三日月模様があります。三日月模様は中心から白、赤、黒になっています。

胴体は赤色で首の部分は白色です。脚は赤色で、腹部は赤と白の縞模様になっています。

触角は黒色です。

オスメスともに見た目に大きな違いはありません

シックでおしゃれなガだね!
イモチャン
メスの方が体が大きい傾向があるようです
シロヒトリ

セクロピアサンの抗生物質

セクロピアサンはセクロピンという物質を体内で作っています。これは人間が風を引いたときに使う抗生物質と同じ役割を持っています。

セクロピンは次のような特性をもっています。

セクロピアサンは、自分自身で抗生物質をつくっているので、もちろん薬の副作用の心配もない。必要に応じてセクロピンを作り出し、自分の体を病原菌から守る。

セクロピアサンは細菌の攻撃を受けると、細菌の細胞膜を破壊し、細菌が体内で増え続けることを防ぐ。細胞膜そのものを破壊するので、何度も抗生物質を使うことで菌が強くなって(耐性を持つと言います)、薬が効きにくくなることもない。

さらにセクロピンは、ケガをしたときにも早く治るような働きをもっている。

引用元:ネイチャーテクノロジーデータベース「セクロピアサンは細菌に感染しても平気」

また、セクロピンは非常に多くの細菌に対して効果のある物質であることが分かっています。

このような生物が進化的に保存した自然免疫反応のことを、抗微生物ペプチドといいます。

抗微生物ペプチドは新規治療薬として非常に有力な候補とされています。

すごい抗生物質を持っているんだね!
イモチャン
セクロピンを人工的に合成することに成功しています
シロヒトリ

まとめ

セクロピアサンはセクロピンの実験のほかに、その見た目と体の大きさからコレクターに人気の蛾です。

そのため、卵や蛹が販売されています。 

赤の三日月模様と茶色の翅がおしゃれな蛾です
シロヒトリ
次回はキョウチクトウスズメについて紹介するよ!
イモチャン