ヤマキチョウ
学名:Gonepteryx rhamni
- 分類:シロチョウ科
- 前翅長:3 – 3.5cm前後
- 時期:5 - 8月
- 分布:ユーラシア大陸
分類
ヤマキチョウはシロチョウ科に属しており、その中のモンキチョウ亜科に分けられていてます。
モンキチョウ亜科のヤマキチョウ属に分けられています。
ヤマキチョウ属はスジボソヤマキチョウ・クレオパトラヤマキチョウなど多数存在します。
生態
1年に1回発生する一化性です。
生息域
ユーラシア大陸、ヨーロッパ、アジア、北アフリカなど広範囲の地域に生息しています。
日本では本州の中部地方の北側、岩手県・青森県・長野県・山梨県の一部に生息しています。
山地、高原地帯、林縁、草原などに生息しています。
成虫
ヤマキチョウは日中に活動し、ヤグルマギク、スカビウス、アザミ、タンポポ、ハナミズキなど様々な花から、吸蜜します。
翅を開張すると6 – 7.5cm前後になります。
開花種の花の蜜を大量に食べます。長い口吻を持っており、他の蝶が届かないところにあるハナミズキなどの花から蜜を摂ることができます。
花に止まって日光浴をします。
幼虫
成熟した幼虫は体色が緑色で、体中に非常に小さい黒い斑点があります。
また、細かい白い毛が生えています。体の横側に白のラインが走っています。
食草はクロツバラ、ハンノキクロウメモドキの2つの植物のみ食べます。
成虫の見た目
ヤマキチョウは葉っぱにそっくりな翅が特徴的です。
翅全体が黄緑色または淡い黄色で、前翅後翅ともに翅の先端がかぎ状になっています。翅の外縁は赤色またピンクで縁取られています。また、翅に茶色の斑点があります。
ピンク色の頭と触角、および白い毛で覆われた胸部があります。
メスは全体的にオスより色が薄めです。
カラスアゲハの名前
ヤマキチョウは最も寿命の長い蝶の1つといわれています。
平均寿命は10か月から1年です。しかし、成虫のヤマキチョウはその寿命の大部分を越冬状態で過ごします。
その生態は次のようになります。
ヤマキチョウの成虫は6 – 8月に最も見られ、9月まで餌を食べ続けます。
冬になると、成虫は常緑樹やヒイラギなどの越冬する理想的な場所を探すため、森林地帯に移動して7か月冬眠し、4月まで活動を停止します。成虫はこれらの植物の葉と非常によく似た外観を持っているため、冬眠中は周囲の環境に溶け込み、認識されにくくなります。
春になると宿主植物であるクロツバラが発達し、成虫は活動を始め、交配と産卵に理想的な地域に戻って繁殖し、卵を産みます。
大量の蜜を食べる理由は越冬のためのエネルギーを蓄えるためです。
まとめ
蝶を表す英単語「butter fly」はヤマキチョウを見た昆虫学者が「バターのような羽」とたとえて名付けたといわれています。
日本産のヤマキチョウは「G. r. maxima」といいます。