ガンソアマヒトリ

学名:Phragmatobia fuliginosa
- 分類:トモエガ科
- 前翅長:2cm前後
- 時期:5 - 8月
- 分布:ヨーロッパ・ユーラシア大陸北部

生態
地域によって発生数が異なります。北部では1年に1回発生する一化性です。
南部では1年に2 – 3回発生する多化性です。
生息域
ヨーロッパ、北アフリカ、ロシア、中央アジア、チベット、そして北アメリカの北部に生息しています。 主にヨーロッパ、ユーラシア大陸北部に生息しています。
落葉樹林、道路、庭園などに生息しています。


成虫
ガンソアマヒトリは夜間に活動します。光に惹かれる性質を持ち、光源の周囲を渦を描くように飛びまわる走光性を持ちます。
摂食するのかは不明です。
翅を開張すると3.5 – 4.5cm前後になります。

幼虫

成熟した幼虫は明るい茶色または暗い灰色をしています。全身長い毛で覆われた毛虫です。
頭部はオレンジまたは黒褐色です。
食草は広食性で多種多様な植物を食べます。主にキイチゴ属、スピノサスモモ、ヘラオオバコ、ヒメシャクナゲなどです。

成虫の見た目


ガンソアマヒトリは茶色の前翅と黒と赤の後翅が特徴です。
茶色の前翅には翅の下側に2つの黒い小さな斑点があります。
後翅は内側が薄い赤で外側に向かって黒色になります。縁は赤で彩られています。また、後翅にも翅の下側に2つの黒い小さな斑点
翅の裏側は表側より全体的に薄くなります。
胴体ははっきりとした赤色で横に黒い斑点が並んでいます。頭部付近は茶色の毛で覆われています。前脚部分が赤色になっています。


ガンソアマヒトリとアマヒトリ
ガンソアマヒトリは東アジアには生息していませんが、同属のアマヒトリ(学名:Phragmatobia amurensis)はロシア、日本、朝鮮半島などに生息しています。
どちらも非常に似た外見をしています。
アマヒトリはガンソアマヒトリの「代替種」と考えられています。代替種とは類縁種で別地方で同じ生態をしている種のことです。
アマヒトリは7 – 8月と夏ごろに見られます。また、アマヒトリは平成11年北海道でハウスメロンの害虫とされました。


まとめ
ガンソアマヒトリは生息範囲が広く、ポピュラーな蛾ですが、解明されていないのか情報が少なく謎の多い蛾です。

