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エラートドクチョウ

エラートドクチョウ

学名:Heliconius erato

今回はマゼンタパッションフラワー、エラートドクチョウについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

エラートドクチョウはタテハチョウに属しており、その中のドクチョウ亜科に分けられていてます。

ドクチョウ亜科のドクチョウ属に分けられています。

ドクチョウ属はチャリトリアドクチョウイスメニウスドクチョウなど多数存在します。

生態

1年に数回発生を繰り返す多化性です。成虫は最大9ヶ月間生きることが知られています。

生息域

中央アメリカではメキシコ、グアテマラ、コスタリカなど、南アメリカではアルゼンチン北部とパラグアイにかけて生息しています。主に中央・南アメリカの一部に生息しています。

まれにアメリカ合衆国テキサス州南部で見つかることがあり、6 – 9月にかけてみられます。

熱帯雨林、森林、庭園、果樹園などに生息しています。

主に中央・南アメリカに生息しているチョウなんだね
イモチャン
約0~約1800mの標高に生息しています
シロヒトリ

成虫

エラートドクチョウは日中に活動し、ハメリア、ランタナ、パリコウレアなど様々な花から吸蜜します。

ドクチョウ属の中でも、メスは花粉と蜜を食べます。 花粉に含まれているタンパク質などの栄養を、溶解して液体に変えることができる唾液を生成します。

まず、口吻の中に花粉をまとめて集めます。次に栄養を取り出すために、口吻をコイル状にし、伸ばすことを繰り返すことによって、唾液と花粉をかき混ぜます。

この唾液を使って花粉をアミノ酸などが入った栄養価の高い栄養源に変えます。

蜜または他の供給源から得ることができないアミノ酸は蝶の寿命に大きく貢献しています。そのため、蝶の中では寿命が長く、成虫は最大9ヶ月間生きることができます。

翅を開張すると6 – 8cm前後になる、中型の蝶です。

毎晩同じ種の仲間と共同のねぐらに戻ります
シロヒトリ

幼虫

成熟した幼虫の白色で、オレンジと黒の小さな斑点とが並び、長い黒い棘が節ごとにあります。

頭部は薄い黄色、腹側は黒色で疣足はオレンジ色です。

食草はパッシフロラなどのトケイソウ科の植物を食べます。

トケイソウ科植物には有毒アルカロイドが含まれており、成虫になった後もとして機能しています。

黒い長い棘が刺さると痛そうだよ!
イモチャン

成虫の見た目

エラートドクチョウ
裏側

エラートドクチョウは前翅のマゼンタ色の帯模様と後翅の白色の横線が特徴です。

前翅の下地は黒色でマゼンタ色の帯模様があります。後翅は翅の内側に白色の横線が足ます。また、触角は黒色です。

翅の裏側の模様は表側と変わりませんが、色は裏側の方が明るいです。また、翅の根元付近に小さな赤い斑点があります。

マゼンタと白色の模様が黒に映えるね!
イモチャン
英名では「crimson-patched longwing」(クリムゾンパッチロングウィング)と呼ばれています
シロヒトリ

様々な亜種

エラートドクチョウは体内に毒を持つ毒蝶で捕食者にとって、不快な蝶です。

そのため、エラートドクチョウはミューラー擬態の仲間として亜種が進化し、捕食者を阻止するために他の種と模様のパターンを共有しています。

有毒で口に合わないという特性を共有するさまざまな蝶の種は、同じ模様を共有するように進化します。この保護特性を相互に宣伝し、それによって捕食者に危険性を認識させる擬態のことをミューラー擬態といいます。

 

エラートドクチョウの亜種の一部をリストにすると次のようになります。

  • H. e. petiverana  ・・・一番エラートドクチョウと同定できる亜種
  • H. e. chestertonii  ・・・翅全体が青い金属光沢
  • H. e. microclea  ・・・前翅に赤い斑点が2つ並んでいる。白線模様はない。

エラートドクチョウだと一番同定できる亜種が「H. e. petiverana」です。上記の画像の個体がこの亜種です。

翅全体が青い金属光沢、ピンクではなく赤やオレンジ色など様々な模様・色のパターンがあるため、同定が難しい蝶です。

色んな模様・色の亜種がいるんだね
イモチャン
現在27の亜種が確認されています
シロヒトリ

まとめ

クリムゾンという色は若干青みを含んで紫がかる、濃く明るい赤色です。

色相環上ではマゼンタと赤の中間に位置します。

シンプルな模様とマゼンタ色がいいですね
シロヒトリ
次回はイーグルス・インペリアリスについて紹介するよ!
イモチャン

ベニハレギチョウ

ベニハレギチョウ

学名:Cethosia biblis

今回は紅色の晴れ着、ベニハレギチョウについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

ベニハレギチョウはタテハチョウに属しており、その中のドクチョウ亜科に分けられていてます。

ドクチョウ亜科のハレギチョウ属に分けられています。

ハレギチョウ属はキアネハレギチョウスンダハレギチョウなど多数存在します。

生態

1年を通して発生する多化性です。

生息域

インド、ネパール、タイ、マレーシア、中国、フィリピンの島々、インドネシアなどの主に東南アジアに生息しています。

東の限界はフィリピン、南の限界はインドネシアまでです。

森林、熱帯雨林などに生息しています。

主に東南アジアに生息しているチョウなんだね
イモチャン
4~7月までの乾季の初期に多く発生します
シロヒトリ

成虫

ベニハレギチョウは日中に活動し、様々な花から吸蜜します。

幼虫が毒のあるトケイソウ科を食べるので、毒を体内に蓄えていて、鳥などに捕食されるのを防いでいます。

幼虫・成虫の派手な模様は自分に毒を持っていることを知らせる、警戒色です。

翅を開張すると8 – 9cm前後になる、中型の蝶です。

朝が最も活動する時間帯です
シロヒトリ

幼虫

成熟した幼虫の黒色で、体の節ごと赤と白の縞模様と黒い棘があります。

頭部と疣足は黒色です。頭部にある棘が一番長いです。

食草はトケイソウ科の植物を食べます。

トケイソウ科植物にはアルカロイドが含まれており、成虫になった後もとして機能しています。

有毒高山植物を食べるよ!
イモチャン

成虫の見た目

ベニハレギチョウのオス

ベニハレギチョウは表側と裏側で模様が大きく異なることが特徴的です。また性別によって、翅の色が異なります。  

表側はカバマダラに似た姿をしています。前翅は黒い縁取りで白い小さな斑点があります。体の内側が赤色です。後翅は体の内側と縁に黒い小さな斑点があります。

裏側は「晴れ着」と称されるほど、鮮やかな模様をしています。黒、赤色をベースに水色、ピンク、白が混じりあった複雑な模様をしています。 また、縁の黒と白のレース模様が特徴です。

オスは鮮やかな赤色ですが、メスは赤色の部分が灰色がかった茶色をしています。

裏側の模様がすごいきれいだね!
イモチャン
英名では「red lacewing」(レッドレースウィング)と呼ばれています
シロヒトリ

多くの亜種

ベニハレギチョウの亜種は現在約27種類が確認されています。亜種ごとに表裏側の模様や色が異なります。

一部をリストにすると次のようになります。

  • C. b. perakana(1902)  ・・・赤色が濃い
  • C. b. insularis(1861)  ・・・オレンジ色に近い赤、裏側の白い部分が多い
  • C. b. tambora(1861)  ・・・オレンジ色で裏側が黄とピンク色が多い

一言でベニハレギチョウといっても、オレンジ色や白色が目立つ個体など、様々な色・模様が存在します。

ベニハレギチョウは「common lacewing」(一般的なレースウィング)と言われるほど、亜種の数が多いハレギチョウです。

また、一番最近に確認された亜種「C. b. pemanggilensis」は1978年とまだまだ亜種が発見されることがあるかもしれません。

 

おそらく、上記の画像の個体は赤色が全体的に濃いため、「C. b. perakana」だと思います。

亜種ごとに模様・色が違うんだね
イモチャン
ベニハレギチョウなのに赤色がない亜種もいます
シロヒトリ

まとめ

ベニハレギチョウと同属の仲間でアカハレギチョウ(学名:Cethosia cydippe)がいます。

アカハレギチョウは表側の翅の模様はベニハレギチョウと似ていますが、裏側の模様は大きく異なります。

目を引く紅色が美しい蝶です
シロヒトリ
次回はアメリカアオイチモンジについて紹介するよ!
イモチャン

チャリトニアドクチョウ

チャリトニアドクチョウ

学名:Heliconius charitonia

回はゼブラ模様の蝶、チャリトリアドクチョウについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

チャリトリアドクチョウはタテハチョウに属しており、その中のドクチョウ亜科に分けられていてます。

ドクチョウ亜科のドクチョウ属に分けられています。

ドクチョウ属はイスメニウスドクチョウシロオビドクチョウなど多数存在します。

生態

どの時期に発生するかは不明ですが、成虫は最大9ヶ月間生きることが知られています。

生息域

アメリカ合衆国ではテキサス州やフロリダ州、南アメリカではトリニダード、キューバ、ハイチ、アンティグア、ジャマイカなど主に中央アメリカ南部、南アメリカの一部に生息しています。

暖かい季節に成虫はニューメキシコ、サウスカロライナ、ネブラスカなどの北に移動することがあります。

熱帯雨林、原生林、牧草地などに生息しています。

主に中央・南アメリカに生息しているチョウなんだね
イモチャン
約0~約1700mの標高に生息しています
シロヒトリ

成虫

チャリトリアドクチョウは日中に活動し、ハメリア、ランタナ、スタキタルフェタなど様々な花から吸蜜します。

ドクチョウ属の中でも、メスは花粉と蜜を食べます。 花粉に含まれているタンパク質などの栄養を、溶解して液体に変えることができる唾液を生成します。

この唾液を使って花粉をアミノ酸などが入った栄養価の高い栄養源に変えます。

蜜または他の供給源から得ることができないアミノ酸は蝶の寿命に大きく貢献しています。そのため、蝶の中では寿命が長く、成虫は最大9ヶ月間生きることができます。

翅を開張すると7 – 10cm前後になる、中型の蝶です。

繊細な飛行をします
シロヒトリ

幼虫

成熟した幼虫の白色で、赤い小さな斑点が並び、長い黒い棘が節ごとにあります。

頭部は白色です。腹部と疣足は赤色です

食草はパッシフロラなどのトケイソウ科の植物を食べます。

トケイソウ科植物にはアルカロイドが含まれており、成虫になった後もとして機能しています。

毒々しい見た目をしているよ!
イモチャン

成虫の見た目

チャリトニアドクチョウ

チャリトリアドクチョウはシマウマのような黒と白の縞模様が特徴です。

前翅は黒と白の縞模様があります。後翅は黒と白の縞模様と外縁に白い小さな斑点が並んでいます。また、触角は黒色です。

この白色の部分が黄色の個体もいます。また、表の内側に小さな赤い斑点がある個体もいます。

翅の裏側の模様は表側と変わりませんが、色は裏側の方が明るいです

シマウマみたいな模様がいいね!
イモチャン
英名では「zebra longwing」(ゼブラロングウィング)と呼ばれています
シロヒトリ

チャリトリアドクチョウのねぐら

チャリトリアドクチョウの成虫は捕食者から身を守るために最大60匹のグループを形成し、ねぐらを確保します。毎晩同じねぐらに戻ります。

この行動は共同のねぐらの場所を記憶できることを意味します。また、蜜と花粉がある花の場所、寄主植物の位置なども記憶しているそうです。ねぐらの特徴は次のようになります。

 

ねぐらは個人が特定の場所に数時間以上集まるときに発生します。ねぐらを作る前には互いに近くに止まって、羽ばたき、または日光浴をしながらお互いを短時間追跡することでグループを作ります。

成虫は午後遅くに集まり、地上1~2mの高さで小枝、つる植物、乾燥した葉に止まり、休息します。

 

これらのねぐらは成虫を保護し、大規模なグループは捕食者を抑止し、暖かさも維持します。

コミュニケーションをとってグループを作るんだね
イモチャン
グループで毒を持つことを示す警戒色を宣伝することによって捕食者を抑止します
シロヒトリ

まとめ

チャリトリアドクチョウは1996年にアメリカのフロリダ州の州の蝶に指定されました。

アメリカの州の蝶の中で唯一のドクチョウです。

黒と白の縞模様が好きです
シロヒトリ
次回はヒトリガについて紹介するよ!
イモチャン

スンダハレギチョウ

スンダハレギチョウ

学名:Cethosia penthesilea

今回はオレンジの晴れ着、スンダハレギチョウについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

スンダハレギチョウはタテハチョウに属しており、その中のドクチョウ亜科に分けられていてます。

ドクチョウ亜科のハレギチョウ属に分けられています。

ハレギチョウ属はキアネハレギチョウベニハレギチョウなど多数存在します。

生態

1年を通して発生する多化性です。

生息域

インド、ベトナム、マレーシア、インドネシア、シンガポール、オーストラリア北部などの主に東南アジアに生息しています。

森林、熱帯雨林などに生息しています。

主に東南アジアに生息しているチョウなんだね
イモチャン
4 - 7月までの乾季の初期に多く発生します
シロヒトリ

成虫

スンダハレギチョウは日中に活動し、様々な花から吸蜜します。

幼虫が毒のあるトケイソウ科を食べるので、毒を体内に蓄えていて、鳥などに捕食されるのを防いでいます。

幼虫・成虫の派手な模様は自分に毒を持っていることを知らせる、警戒色です。

翅を開張すると6 – 7cm前後になる、中型の蝶です。

森の太陽に照らされた隙間を飛んで、頻繁に止まります
シロヒトリ

幼虫

成熟した幼虫の黒色で、体の節ごとオレンジの縞模様と黒い棘があります。また、体の中央の白い帯模様が特徴です。

頭部と疣足は黒色です。

食草はアデニア・ヘテロフィアなどのトケイソウ科の植物を食べます。

トケイソウ科植物にはアルカロイドが含まれており、成虫になった後もとして機能しています。

群れを作って植物を食べるよ!
イモチャン

成虫の見た目

スンダハレギチョウ
裏側

スンダハレギチョウは表側と裏側で模様が大きく異なることが特徴的です。

表側はカバマダラに似た姿をしています。前翅は黒い縁取りで白い帯模様があります。体の内側がオレンジ色をしています。後翅は体の内側と縁に黒い小さな斑点があります。

裏側は「晴れ着」と称されるほど、鮮やかな模様をしています。黒、オレンジ色をベースに水色、ピンク、白が混じりあった複雑な模様をしています。

また、縁の黒と白のレース模様が特徴です。

同属のハレギチョウ(学名:Cethosia hypsea)によく似ていますが、表側の後翅の黒い小さな斑点がはっきりしているのがスンダハレギチョウです。

オレンジとレース模様がきれいだね!
イモチャン
英名では「orange lacewing」(オレンジレースウィング)と呼ばれています
シロヒトリ

スンダハレギチョウの小種名

スンダハレギチョウの小種名は「penthesilea」(ペンテシレイア)といいます。

これはギリシャ神話のアマゾーンの女王ペンテシレイアから来ています。

ペンテシレイアはオリュンポス十二神の一柱、戦の神「アレース」と、アマゾーン族の女王「オトレーレー」の娘です。

 

ペンテシレイアはギリシャ神話のトロイア戦争の際にトロイア軍側について戦いました。誇り高く、美しい女性でしたが、アキレウスと一対一で戦い、敗れました

アキレウスは死に際のペンテシレイアの美しさを見て恋に落ち、彼女を殺したことを嘆いたといわれています。

 

 

スンダハレギチョウがレース模様をしていることと、翅の裏側の模様の鮮やかさから、誇り高く美しい女性であったペンテシレイアの名前が使われたのかもしれません。

アマゾーンの女王の名前が付いてるって強そうだね
イモチャン
アマゾーン、またはアマゾネスは強い女性を意味する言葉としてよく使われています
シロヒトリ

まとめ

ハレギチョウ属は裏と表の鮮やかな模様が特徴です。また、産地によって微妙に姿が違います。

オレンジ色が美しいです
シロヒトリ
次回はチャリトニアドクチョウについて紹介するよ!
イモチャン

イスメニウスドクチョウ

イスメニウスドクチョウ

学名:Heliconius ismenius

今回は虎模様の蝶、イスメニウスドクチョウについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

イスメニウスドクチョウはタテハチョウに属しており、その中のドクチョウ亜科に分けられていてます。

ドクチョウ亜科のドクチョウ属に分けられています。

ドクチョウ属はシロオビドクチョウチャリトニアドクチョウなど多数存在します。

生態

どの時期に発生するかは不明ですが、成虫は最大9ヶ月間生きることが知られています。

生息域

メキシコ、エクアドル、ベネズエラ、パナマ、コスタリカなど主に中央アメリカ南部、南アメリカの一部に生息しています。

熱帯雨林、原生林などに生息しています。

主に中央・南アメリカに生息しているチョウなんだね
イモチャン
約0~約1500mの標高に生息しています
シロヒトリ

成虫

イスメニウスドクチョウは日中に活動し、Gurania(グラニア)、Psiguria(サイグリア)など、主にウリ科の花から吸蜜します。

ドクチョウ属の中でも、メスは花粉と蜜を食べます。 花粉に含まれているタンパク質などの栄養を、溶解して液体に変えることができる唾液を生成します。

この唾液を使って花粉をアミノ酸などが入った栄養価の高い栄養源に変えます。

蜜または他の供給源から得ることができないアミノ酸は蝶の寿命に大きく貢献しています。そのため、蝶の中では寿命が長く、成虫は最大9ヶ月間生きることができます。

飛翔はゆっくりと飛びます。翅を開張すると7 – 9cm前後になります。

夜集団になる習性があります
シロヒトリ

幼虫

成熟した幼虫は体色が白色で、黒い小さな斑点が並び、長い黒い棘が節ごとにあります。 

頭部と疣足はオレンジ色です。また、頭部には二対の黒い角があります。

食草はトケイソウの植物を食べます。

棘が非常に長いよ!
イモチャン

成虫の見た目

イスメニウスドクチョウ

イスメニウスドクチョウは虎の縞模様が特徴です。

前翅の下地は黒色でオレンジ色の縞模様があります。外縁は黒で黄色の斑点があります。

後翅の下地は黒色でオレンジ色の縞模様があります。外縁には小さな白い斑点が並んでいます。また、触角は黄色です。

翅の裏側の模様は表側と変わりませんが、色は裏側の方が明るいです

虎の縞模様がきれいだね!
イモチャン
英名では「Ismenius tiger」(イスメニウス・タイガー)と呼ばれています
シロヒトリ

「虎」のミューラー擬態

イスメニウスドクチョウは「虎」ミューラー擬態の仲間として、同属と他の属(トンボマダラ属、キボシトンボマダラ亜属など)の似たような多数の蝶の外観を共有しています。

有毒で口に合わないという特性を共有するさまざまな蝶の種は、同じ虎の縞模様を共有するように進化し、この保護特性を相互に宣伝し、それによって捕食者に危険性を認識させます。

この関係を発見したドイツ人のフリッツ・ミューラー(1821-1897)にちなんで、この擬態は「ミューラー型擬態」と呼ばれています。

毒を持つ蝶が、おたがいに似た模様をもつようになっているんだね
イモチャン
そのため、トンボマダラ属とドクチョウ属は非常に似た模様をしているため、同定が難しいです
シロヒトリ

まとめ

最初、上記の画像を見たときにトラフトンボマダラと思っていたのですが、よくよく見るとイスメニウスドクチョウでした。

このようにドクチョウ属と一部のトンボマダラ属は非常に似た模様が多いので、間違えないようによく観察するようにしています。

虎の縞模様が鮮やかです
シロヒトリ
次回はイカルスヒメシジミについて紹介するよ!
イモチャン

シロオビドクチョウ

シロオビドクチョウ

学名:Heliconius cydno

今回は紺の着物に白帯を纏う蝶、シロオビドクチョウについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

シロオビドクチョウはタテハチョウ科に属しており、その中のドクチョウ亜科に分けられていてます。

ドクチョウ亜科のドクチョウ属に分けられています。

ドクチョウ属はチャリトニアドクチョウエラートドクチョウなど多数存在します。

生態

どの時期に発生するかは不明ですが、成虫は最大9ヶ月間生きることが知られています。

生息域

メキシコからコロンビア、ベネズエラ、エクアドルなどの中央・南アメリカ(新熱帯区)に生息しています。

森林地帯に生息しています。

新熱帯区に生息しているチョウなんだね
イモチャン
約0〜1600mの標高に生息しています
シロヒトリ

成虫

シロオビドクチョウは日中に活動し、ランタナやハメリア・パテンスなどの花に集まり、吸蜜します。

翅を開張すると8 – 9cm前後になります。

花の周りをホバリングするときの非常に繊細な飛行が特徴的です。

また、他の蝶とは異なり、メスは花粉と蜜を食べます。 

オレンジと赤の花を好む傾向があります
シロヒトリ

幼虫

幼虫の体色は白色で、黒い小さな斑点が並び、黒い棘が節ごとにあります。

頭部と疣足はオレンジ色です。

食草はトケイソウ科の植物を食べます。

白に黒の水玉模様が可愛いよ!
イモチャン

成虫の見た目

シロオビドクチョウ
翅の裏側

シロオビドクチョウは和名通り、白い帯のような模様が特徴的です。 前翅は紺色の下地に白い帯模様が二列あります。後翅は紺色の下地で白い帯が一列あります。

両方の翅の基底部に青い金属光沢があります。

翅の裏側は表側とそんなに変わりませんが、体の内側に赤色が混ざります。  

よく見ると青く光っているね!
イモチャン
シンプルな模様がいい感じです
シロヒトリ

寿命の長い蝶

シロオビドクチョウなどのドクチョウ属の蝶は、蝶の仲間の中で唯一、口吻から唾液を出す蝶です。

ドクチョウ属の中でも、メスは花粉と蜜を食べます。 花粉に含まれているタンパク質などの栄養を、溶解して液体に変えることができる唾液を生成します。

この唾液を使って花粉をアミノ酸などが入った栄養価の高い栄養源に変えます。

花粉から得た栄養はメスの生殖器に行き、より多くの卵を生産するために使われます。

 

蜜または他の供給源から得ることができないアミノ酸は蝶の寿命に大きく貢献しています。そのため、蝶の中では寿命が長く、成虫は最大9ヶ月間生きることができます。

半年以上も成虫で生きるんだね
イモチャン
たとえば、ナミアゲハは成虫となってからは2週間程度の寿命のようです
シロヒトリ

まとめ

シロオビドクチョウはその見た目から、通称「White barred Longwing」(ホワイトバードロングウィング)と呼ばれています。

また、14種類の亜種が存在します。

白い帯模様が好きです
シロヒトリ
次回はアオスジアゲハについて紹介するよ!
イモチャン

キアネハレギチョウ

キアネハレギチョウ

学名:Cethosia cyane

今回は晴れ着を着た蝶、キアネハレギチョウについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

キアネハレギチョウはタテハチョウ科に属しており、その中のドクチョウ亜科に分けられていてます。

ドクチョウ亜科のハレギチョウ属に分けられています。

ハレギチョウ属はベニハレギチョウスンダハレギチョウなど多数存在します

生態

季節を問わず、普通に見られる種です。

生息域

インド南部、中国(南部雲南省)、インドシナなどの東南アジアに生息しています。

森林、庭、放牧地などの空き地に生息しています。

東南アジアに生息しているチョウなんだね
イモチャン
ここ数十年で、シンガポールを含むマレー半島南部に定着してきているようです
シロヒトリ

成虫

キアネハレギチョウは日中に活動し、ランタナなどの花に集まり、吸蜜します。翅を開張すると7 – 8cm前後になります。 

幼虫が毒のあるトケイソウ科を食べるので、毒を体内に蓄えていて、鳥などに捕食されるのを防いでいます。

幼虫・成虫の派手な模様は自分に毒を持っていることを知らせる、警戒色をしています。

緩やかに飛ぶ蝶です
シロヒトリ

幼虫

幼虫の体色は黒色で、体の節ごとに黒い棘があります。また、体の節ごとに赤、黄色、黒の縞模様をしています。

食草はパッションフラワーなどのトケイソウ科の植物を食べます。

トケイソウ科植物にはアルカロイドが含まれており、成虫になった後もとして機能しています。

いかにも毒がありますといった姿をしているよ!
イモチャン

成虫の見た目

キアネハレギチョウのオス

キアネハレギチョウは表側と裏側で模様が大きく違いがあります。

表側はカバマダラに似た姿をしています。前翅は黒い縁取りで白い斑点があります。体の内側がオレンジ色をしています

裏側は「晴れ着」と称されるほど、鮮やかな模様をしています。黒、オレンジ色をベースに水色、ピンク、白が混じりあった複雑な模様をしています。

また、メスは全体的に色が薄めで、オレンジ色の部分が黄色です。

色とレース模様がきれいだね!
イモチャン
通称「lace wing butterfly」(レースウィングバタフライ)と呼ばれています
シロヒトリ

ハレギチョウ属とは

ハレギチョウ属は表側と比べて、裏側の模様が鮮やかなのが特徴です。

主に東南アジア、オーストラリアに生息している蝶です。この属はまだ、研究が進んでいないのか、情報が少ない蝶です。

全体的に赤やオレンジなどの暖色系の色の蝶が多いですが、中には青色や紫色などの寒色系の色の蝶がいます。

色ごとに分けると次のようになります。

  • ベニハレギチョウ(Cethosia biblis) 赤
  • キアネハレギチョウ(Cethosia cyane) 黄またはオレンジ
  • モトキハレギチョウ(Cethosia lamarckii) 青
  • ホソバハレギチョウ(Cethosia myrina) 紫

中でも、モトキハレギチョウとホソバハレギチョウはハレギチョウ属で唯一の寒色系の色を持つ珍しい蝶です。

どれも裏側の模様が鮮やかな蝶だよ!
イモチャン
キアネハレギチョウは黄色が目立つ蝶です
シロヒトリ

まとめ

キアネハレギチョウはハレギチョウ属のなかでもピンクや水色が混ざった模様が特徴的です。

ハレギチョウ属は一覧を眺めるだけでも、楽しい蝶です。

オレンジ色に黒と白のレース模様が好きです
シロヒトリ
次回はウラモジタテハについて紹介するよ!
イモチャン

チャイロドクチョウ

チャイロドクチョウ

学名:Dryas iulia

今回は火炎のような蝶、チャイロドクチョウについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

チャイロドクチョウはタテハチョウ科に属しており、その中のドクチョウ亜科に分けられていてます。

ドクチョウ亜科のチャイロドクチョウ属に分けられています。

チャイロドクチョウ属はチャイロドクチョウが唯一の代表で、15以上の亜種が記載されています。

ドクチョウ亜科はシロオビドクチョウイスメニウスドクチョウなど多数存在します。

生態

季節を問わず、普通に見られる種です。

生息域

中央アメリカ、南アメリカの熱帯および亜熱帯地域で一般的に見られます。南アメリカでは、ブラジル、エクアドル、ボリビアなどの国々に生息しています。

中南米諸国(新熱帯区)に生息しています。

熱帯雨林や庭、放牧地、森林開拓地などの空き地に生息しています。

新熱帯区に生息しているチョウなんだね
イモチャン
夏には東部ネブラスカ州まで発見されることもあります
シロヒトリ

成虫

チャイロドクチョウは日中に活動し、ランタナまたは「Scandix pecten-veneris」(羊飼いの針)の花に集まり、吸蜜する。

翅を開張すると8 – 9cm前後になる。

また、オスとメスで食べるものが異なります。

オス

オスは貴重なミネラルを得るために、川沿い、湿った小道または尿が染み込んだ湿気の多いミネラル豊富な場所で吸水します。

また、ワニ(カイマン)とカメの目に止まって、目を刺激して出たを飲みます

メス

メスはランタナまたはヒヨドリバナや「Scandix pecten-veneris」(羊飼いの針)の花に集まり、吸蜜します。

また、花の溶けた花粉を食べ、そこから卵の生産に不可欠である栄養素を得ます。メスはオスのような吸水をしません

オスとメスで食べるものが大きく異なる蝶です
シロヒトリ

幼虫

幼虫の体色はオレンジ色で、長く枝分かれした黒い棘で全身を覆っています。頭部と疣足はオレンジ色です。触ると人の皮膚の発疹を引き起こす可能性があります

食草はケストラムなどのトケイソウ科の植物を食べます。

幼虫は宿主植物に微量のシアン化物があるため、幼虫期に有害な化学物質を放出します。これは、捕食者への抑止力として放出します。

黒い棘の先端から黄色い液体がでるよ!
イモチャン

成虫の見た目

チャイロドクチョウ
翅の裏側

チャイロドクチョウは細長いオレンジ色の翅が特徴的です。黒い模様が翅の先端付近にあります。亜種によって、黒い模様が異なります。

オスは明るいオレンジ色でメスは鈍いオレンジ色をしているので、オスメスの識別ができます。

炎のようなオレンジ色がきれいだね!
イモチャン
通称「flame」または「flambeau」(たいまつ)と呼ばれています
シロヒトリ

蝶の家で人気のチョウ

チャイロドクチョウは蝶の家(バタフライハウス)で人気の蝶です。チャイロドクチョウはその炎のような色が賞賛されています。

日中非常に活発な蝶として、蝶の家で飼育されています。

蝶の家

蝶の家とは、特別な繁殖や展示などの蝶の教育に重点を置いている施設です。蝶の家は博物館、大学、非営利団体、および個人の個人によって所有および運営されています。

また、蝶の家の活動で次のようなことがありました。

タイのプーケットにある蝶の家では、コスタリカの輸出蝶園からチャイロドクチョウを入手し、仏教の儀式や結婚式の際にそれらを放しました。

解放された蝶は現在、タイとマレーシアの地域に定着し、野生の個体群を確立しました。チャイロドクチョウは現在、この地域で広まりすぎて根絶することができません。

このように人間の行動により、生息域を広げています。

オオカバマダラのように、チャイロドクチョウは蝶の家で飼育され、記念行事、結婚式での蝶の解放に使用されています。

新熱帯区の気候とほぼ同じだから定着したのかなあ
イモチャン
炎のような色の蝶が大量に放たれる姿は荘厳な景色でしょう
シロヒトリ

まとめ

チャイロドクチョウは15以上の亜種が確認されています。黒い模様が多い個体、黒い模様が少ない個体など細かい違いがあります。

今回の画像の個体は黒い模様が少ない個体です。

翅の地色が目立つ、黒い模様が少ない個体が好きです
シロヒトリ
次回はケアンズトリバネアゲハについて紹介するよ!
イモチャン

ツマグロヒョウモン

ツマグロヒョウモン

学名:Argyreus hyperbius

今回は豹柄の蝶、ツマグロヒョウモンについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

ツマグロヒョウモンはタテハチョウ科に属しており、その中のドクチョウ亜科、ヒョウモンチョウ族に分けられています。

ヒョウモンチョウ族の仲間にはヒョウモンチョウ(ナミヒョウモン)・ギンボシヒョウモンなど多数存在します。

生態

4 – 11月頃まで見られ、年に4 – 5回発生する多化性です。他のヒョウモンチョウ類がほとんど年1回しか発生しないのに対して、多化性という例外的な種類です。

生息域

平地の草原や庭・公園・市街地などヒョウモンチョウ族の中では最も広く見られます。インド、オーストラリア、中国、朝鮮半島、日本までの南アジア、東南アジアの熱帯・温帯域に広く分布します

この分布域は他のヒョウモンチョウ族が温帯から寒帯にかけて分布するのとは対照的です。

日本では本州・四国・九州・沖縄・南西諸島で見られます。本州では近畿地方でしか、見られませんでしたが、徐々に北上し生息域を広げています。

関東地方や北陸地方でも見られるらしいよ
イモチャン
本州でも普通種として定着しつつあるようです
シロヒトリ

成虫

アサギマダラは日中に活動し、コスモスやセイタカアワダチソウなどの花に集まり、吸蜜します。

ひらひらと舞いながら旋回するように飛び回る。

翅を開張すると5 – 7cm前後になる。 冬は幼虫や蛹で越冬する。

蛹は尾部だけで逆さ吊りになる垂蛹型で背面に金色の突起が並びます
シロヒトリ

幼虫

幼虫の体色は黒地の背中に赤い一本のラインが縦に走っている。体には棘状の突起が各節に6本ずつあります。

食草はスミレ科で園芸種のパンジーやビオラなどを食べる。

毒々しい見た目をしているけど毒はないよ!
イモチャン

成虫の見た目

オス

ツマグロヒョウモンのオス
裏側

オスの翅の表側はヒョウモンチョウ族の典型的な豹柄ですが、後翅の外縁が黒く縁取られるので他種と区別できます。

メス

ツマグロヒョウモンのメス

メスは前翅の先端部が黒地で白い帯が横断し、黒い斑点が散る豹柄です。

また、前翅の根元側の地色はピンク色をしています。

メスの方が色が鮮やかだね
イモチャン
和名通り、オスメスとも後翅が黒く縁取られているのが特徴です
シロヒトリ

擬態

ツマグロヒョウモンのメスは鮮やかな模様・色をしていますが、これは有毒の蝶、カバマダラの擬態をしています。

前回の記事で紹介した「ベイツ型擬態」です。

日本での擬態

しかし、カバマダラは日本では迷蝶とされています。南西諸島では出現することがありますが、本土では非常に珍しいのです。

つまり、日本においては擬態のモデルであるカバマダラと一緒に見られる場所はなく、擬態として機能していない可能性があります。

日本では擬態として機能していないんだね
イモチャン
インド・オーストラリアなどでは生息域が一緒なので、擬態として機能しています
シロヒトリ

まとめ

ヒョウモンチョウ族は似たような模様が多く、さらにオスメスの区別も困難な種類が多いので、非常に見分けにくいです。

しかし、翅の裏側を見ればある程度は区別できます。

今回のツマグロヒョウモンはオスメスの違いがはっきりしているので判別できます。

私は北陸地方に住んでいるのですが、普通にツマグロヒョウモンが庭で飛んでいます。

ツマグロヒョウモンは生息域を広げているようです。

黒い縁とピンクが鮮やかでいいですね
シロヒトリ
次回はライムオオスカシバについて紹介するよ!
イモチャン