チャリトニアドクチョウ
学名:Heliconius charitonia
- 分類:タテハチョウ科
- 前翅長:4 – 5cm前後
- 時期:不明
- 分布:中央・南アメリカ
分類
チャリトリアドクチョウはタテハチョウ科に属しており、その中のドクチョウ亜科に分けられていてます。
ドクチョウ亜科のドクチョウ属に分けられています。
ドクチョウ属はイスメニウスドクチョウ・シロオビドクチョウなど多数存在します。
生態
どの時期に発生するかは不明ですが、成虫は最大9ヶ月間生きることが知られています。
生息域
アメリカ合衆国ではテキサス州やフロリダ州、南アメリカではトリニダード、キューバ、ハイチ、アンティグア、ジャマイカなど主に中央アメリカ南部、南アメリカの一部に生息しています。
暖かい季節に成虫はニューメキシコ、サウスカロライナ、ネブラスカなどの北に移動することがあります。
熱帯雨林、原生林、牧草地などに生息しています。
成虫
チャリトリアドクチョウは日中に活動し、ハメリア、ランタナ、スタキタルフェタなど様々な花から吸蜜します。
ドクチョウ属の中でも、メスは花粉と蜜を食べます。 花粉に含まれているタンパク質などの栄養を、溶解して液体に変えることができる唾液を生成します。
この唾液を使って花粉をアミノ酸などが入った栄養価の高い栄養源に変えます。
蜜または他の供給源から得ることができないアミノ酸は蝶の寿命に大きく貢献しています。そのため、蝶の中では寿命が長く、成虫は最大9ヶ月間生きることができます。
翅を開張すると7 – 10cm前後になる、中型の蝶です。
幼虫
成熟した幼虫の白色で、赤い小さな斑点が並び、長い黒い棘が節ごとにあります。
頭部は白色です。腹部と疣足は赤色です
食草はパッシフロラなどのトケイソウ科の植物を食べます。
トケイソウ科植物にはアルカロイドが含まれており、成虫になった後も毒として機能しています。
成虫の見た目
チャリトリアドクチョウはシマウマのような黒と白の縞模様が特徴です。
前翅は黒と白の縞模様があります。後翅は黒と白の縞模様と外縁に白い小さな斑点が並んでいます。また、触角は黒色です。
この白色の部分が黄色の個体もいます。また、表の内側に小さな赤い斑点がある個体もいます。
翅の裏側の模様は表側と変わりませんが、色は裏側の方が明るいです
チャリトリアドクチョウのねぐら
チャリトリアドクチョウの成虫は捕食者から身を守るために最大60匹のグループを形成し、ねぐらを確保します。毎晩同じねぐらに戻ります。
この行動は共同のねぐらの場所を記憶できることを意味します。また、蜜と花粉がある花の場所、寄主植物の位置なども記憶しているそうです。ねぐらの特徴は次のようになります。
ねぐらは個人が特定の場所に数時間以上集まるときに発生します。ねぐらを作る前には互いに近くに止まって、羽ばたき、または日光浴をしながらお互いを短時間追跡することでグループを作ります。
成虫は午後遅くに集まり、地上1~2mの高さで小枝、つる植物、乾燥した葉に止まり、休息します。
これらのねぐらは成虫を保護し、大規模なグループは捕食者を抑止し、暖かさも維持します。
まとめ
チャリトリアドクチョウは1996年にアメリカのフロリダ州の州の蝶に指定されました。
アメリカの州の蝶の中で唯一のドクチョウです。