学名:Iphiclides podalirius
- 分類:アゲハチョウ科
- 前翅長:3cm前後
- 時期:3 - 10月
- 分布:ヨーロッパ、温帯アジア
生態
1年を通じて数回発生を繰り返す多化性です。
生息域
主にヨーロッパ、温帯アジアに生息しています。
広範囲に分布しているが、近年、森林や茂みが除去されたため生息数を減らしている。
アルプス山脈などの高山でも生息しているが、本来は高度が1500m以下の森林などで発生する。
森林、庭園、果樹園に生息しています。
成虫
ヨーロッパタイマイは日中に活動します。
翅を開張すると6~8cm前後になる。
オスは湿った砂や水辺で生殖のために必須なミネラルを補うために吸水します。
メスはリンゴ、ナシ、チェリー、ブッドレアなどの樹木の花に訪れ吸蜜する。
他にもアザミ、ヤグルマギクなど草花も吸蜜する。
幼虫
濃い緑色の体色をしていて、透き通っています。芋虫そのものの見た目をしています。
節ごとにオレンジ色の小さな斑点があります。
休息場所から餌のある場所に向かう際に糸を出して自分の足跡を付けます。
他の幼虫と自分の足跡を識別する能力を持っていると考えられています。
また他のアゲハチョウ科と同様に臭角を持ち、刺激を受けると威嚇するような行動を取ります。
食草はサンザシ、桜などのバラ科の植物を食べます。
成虫の見た目
特徴
オスは前翅の明るいオレンジ色が特徴です。
翅の表側は淡黄色がベースで5~6本の黒いくさび形の模様が特徴的です。外縁は黒色です。
後翅の外縁には青い三日月形の印があり、後ろにのオレンジ色の斑点があります。
また、尾状突起は長めです。
翅の裏側は表側より全体的に色が薄めです。外縁は淡黄色です。
希少な蝶
ヨーロッパタイマイは一部の国では法律で保護されるほど数が減少しています。
土地開発などで、森林や茂みが除去された影響で生息域を狭めているのが数の減少に繋がっていると考えられています。
現在ではチェコ共和国、ドイツ、ハンガリー、ロシアなどの国の法律で保護されています。
ヨーロッパ全体でも個体数は安定していないようです。
まとめ
ヨーロッパタイマイの独特なくさび形模様は人を惹きつけます。