ヒイロツバメシジミ

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ヒイロツバメシジミ

学名:Talicada nyseus

今回は緋色のピエロ、ヒイロツバメシジミについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

ヒイロツバメシジミはシジミチョウに属しており、その中のシジミチョウ亜科に分けられていてます。

シジミチョウ亜科のタリカダ属(Talicada)に分けられています。

シジミチョウ科はイカルスヒメシジミ・ゴイシシジミなど多数存在します。

生態

1年で数回発生を繰り返す多化性です。

生息域

ヒマラヤ山脈、北インド、南インド、メガラヤ州、アッサム、北ミャンマー、タイ、ベトナムなど主にインド亜大陸、東南アジアに分布しています。

森林、平野、庭園、丘陵地帯に生息しています。

主にインド亜大陸・東南アジアに生息しているチョウなんだね
イモチャン
標高約300~2000mに生息しています
シロヒトリ

成虫

ヒイロツバメシジミは日中に活動し、アマランサス、アカンサスなどのハーブの花を吸蜜します。アルテルナンテラなどの園芸種も好みます。

オスは湿った砂や水辺を訪れ、生殖のために必須なミネラルを補うために吸水します。また、集団になることはなく単独で行動します。

翅を半分開いて日光浴をしますが、太陽よりも日陰を好んでいます。葉や小枝の裏側に落ち着くときは、ほとんど暗くなるまで翅を閉じたままです。

翅を開張すると3 – 3.5cm前後になる、小型のチョウです。

ゆっくりと飛びます
シロヒトリ

幼虫

成熟した幼虫の体色は薄い黄緑色で、体長が短いため丸い印象を受けます。全身が小さな白い毛で覆われています。

気孔は黒色で、頭部は黄色です。

食草はカランコエなどのベンケイソウ科の葉を食べます。

体が少し透けているように見えるよ!
イモチャン

成虫の見た目

ヒイロツバメシジミ
交尾中のヒイロツバメシジミ

ヒイロツバメシジミは翅の裏側の緋色の帯模様と黒と白の縁が特徴的です。

翅の表側は黒色で、前翅は模様がなく黒一色です。後翅の下側にはオレンジ色の帯模様があります。 縁には黒と白の模様があり、少し毛があります。  また短い黒と白の尾状突起があります。

ヒイロツバメシジミの翅の裏側は表側と大きく異なります

翅の裏側は白色で、白色の部分には黒の斑点が点々とあります。縁には黒と白のレース模様があります。この模様に重なるように緋色の帯模様があります

オスメスともに見た目に大きな違いはありません。  しかし、メスの方が体が大きい傾向があるようです。

裏側の模様がおしゃれだね!
イモチャン
英名では「red Pierrot」(レッドピエロ)と呼ばれています
シロヒトリ

ピエロのチョウ

インドには通称「Pierrot」(ピエロ)と呼ばれているシジミチョウたちがいます。リストにすると次のようになります。

  • ドウケシジミ(学名:Castalius rosimonコモンピエロ
  • ヒイロツバメシジミ(学名:Talicada nyseusレッドピエロ
  • タルカス・アナンダ(学名:Tarucus anandaダークピエロ
  • タルカス・バルカニクス(学名:Tarucus balkanicusバルカンピエロ
  • ディスコラムパ・エチオン(学名:Discolampa ethionバンドブルーピエロ

ピエロまたは道化師は派手な格好をし、行動、言動などをして他人を楽しませる役者です。また、ピエロは派手な衣装と顔に白塗りのメイクをしています。

翅の模様がピエロの衣装や化粧のように、表側の模様が派手な衣装で、裏側の白い模様が化粧のように見えたのでしょう。

以上のような要因によってこのような名が付けられたと考えられます。

ピエロを名前に付けるって面白い名づけ方だね
イモチャン
これらのチョウは翅の裏側が白色です
シロヒトリ

まとめ

インドは巨大な山脈であるヒマラヤ山脈があります。そのためか、移動してくるチョウが少なくチョウの種類はそれほど多くありません。

しかし、独自の進化を遂げた個性的なチョウが多いです。

緋色の帯に目が惹かれます
シロヒトリ
次回はアオイチモンジについて紹介するよ!
イモチャン

白氷蛾

シロヒトリです。2019年から切り絵作家として活動しています。 昆虫や切り絵や和柄などが好きな蛾です。