アオイチモンジ

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アオイチモンジ

学名:Limenitis reducta

今回はメタリックブルーの提督、アオイチモンジについて紹介していきます
シロヒトリ

分類

アオイチモンジはタテハチョウに属しており、その中のイチモンジチョウ亜科に分けられていてます。

イチモンジチョウ亜科のオオイチモンジ属に分けられています。

イチモンジチョウ亜科はアメリカアオイチモンジトラフタテハなど多数存在します。

生態

通常は1年で1回発生する一化性ですが、暖かい地域では数回発生する多化性です。

生息域

中央ヨーロッパ南ヨーロッパ(バルカン半島、アルプス山脈も含む)、西アジア(コーカサス山脈も含む)などに分布しています。

明るい森林、森の端、草原に生息しています。

主に中央ヨーロッパ、南ヨーロッパ、西アジアに生息しているチョウなんだね
イモチャン
標高約0~1600mに生息しています
シロヒトリ

成虫

アオイチモンジは日中に活動し、多種多様な花を吸蜜します。また、樹液や腐った果物、獣糞、アブラムシの出す甘い汁などを吸います。 

オスは湿った砂や水辺を訪れ、生殖のために必須なミネラルを補うために吸水します。

敏捷で飛翔力が高く、飛行中に翅の光の反射があります。そのため、飛んでいる姿は突然閃光が走ったように見えます。

翅を開張すると4 – 6cm前後になる、中型のチョウです。

日差しを好む蝶です
シロヒトリ

幼虫

成熟した幼虫の体色は黄緑色で、節ごとに太い枝分かれした茶色の棘があります。

太い枝分かれした茶色の棘の先端は黒色をしています。この棘は頭部と尾部付近の方が太く大きい傾向があります。

顔と側面に細かい白の毛が生えています。疣足と頭部は茶色です。

食草はスイカズラ科の葉を食べます。

不思議な印象を受ける幼虫だよ!
イモチャン

成虫の見た目

アオイチモンジ
翅の裏側

アオイチモンジは翅のメタリックブルーの金属光沢と裏側の模様が特徴的です。

翅の表側はメタリックブルーの金属光沢があります。前翅には白い斑点があります。後翅には白の帯模様があります。翅の縁には黒い小さな丸い点が並んでいます。

アオイチモンジの翅の裏側は表側と大きく異なります

翅の裏側は赤みがかった褐色です。前翅はこの赤みがかった褐色にこげ茶色が混ざり、白の斑点があります。後翅は内側が白く、また白い帯模様があります。両翅ともに縁には黒い小さな丸い点が並んでいます。

オスメスともに見た目に大きな違いはありません。

メタリックブルーの金属光沢がかっこいいね!
イモチャン
英名では「southern white admiral」(南白提督)と呼ばれています
シロヒトリ

オオイチモンジ属の英名と属名

オオイチモンジ属のチョウは英名に「admiral」(提督)と名前が付いています。リストにすると次のようになります。

  • オオイチモンジ(学名:Limenitis populi)ポプラ提督
  • アオイチモンジ(学名:Limenitis reducta南白提督
  • アメリカオオイチモンジ(学名:Linenitis weidermeyeriiワイデマイヤー提督
  • アメリカアオイチモンジ(学名:Limenitis arthemis白い提督
  • ツマアカイチモンジ(学名:Limenitis lorquiniローキンの提督
  • カバイロイチモンジ(学名:Limenitis archippus総督

属名の「Limenitis」とはラテン語では「港湾の」、古代ギリシャ語では「港」「避難所」を表す言葉です。

提督は艦隊の総司令官の呼び名です。いずれにしても海に関係のある名前が付けられています。何故海に関係のある名前が付けられているのかはです。

提督って名前はかっこいいけど、なんで海に関連する名前が付いているんだろうね
イモチャン
調べてみても全く分かりませんでした
シロヒトリ

まとめ

イチモンジチョウ亜科ではオオイチモンジ属(提督蝶)のほかに、アメリカイチモンジ属(姉妹蝶)、チャイロイチモンジ属(司令官蝶)など個性的な名前が付けられています。

翅のメタリックブルーと裏側の錆びたような模様が美しいです
シロヒトリ
次回はタイリクコムラサキについて紹介するよ!
イモチャン

白氷蛾

シロヒトリです。2019年から切り絵作家として活動しています。 昆虫や切り絵や和柄などが好きな蛾です。