オオミズアオ
学名:Actias aliena
- 分類:ヤママユガ科
- 前翅長:8 – 12cm
- 時期:4 - 8月
- 分布:日本の北海道から九州まで・アジア地方
分類
オオミズアオはヤママユガ科に属しており、その中のActias(アクティアス)属に分けられています。
生態
成虫が見られるのは4 – 8月くらいまでで、年に2回ほど発生する。冬は蛹で越冬する。
成虫は口器が退化しており、物を食べたり、飲んだりすることができない。
そのため、幼虫の時にモミジ、ウメのバラ科を中心にブナ科などの葉を食べて、体内に脂質を蓄えている。
成虫になると、その脂質を使い果たす前に番(つがい)を探す。
幼虫
幼虫は緑色で、節ごとに毛の束が少しだけ出る。大きさは最大で8cmぐらいになる。
毛には毒は含まれていない。
ガの幼虫はチョウの幼虫と比べると体が大きく、体色は決まった色になる種もいるが体色が定まっていない種もいる。そのためガの幼虫は多彩な姿をしている。
成虫の見た目
オオミズアオは青白色の翅をしており、前翅は三角形になっていて、後翅は後方に伸びて尾状になる。
前翅と後翅にはそれぞれ中央に丸い斑紋が1個ずつあり、目玉のように見える。
触角は櫛歯状で、雄でははっきりと発達する。
旧学名には月の女神の名前が使われていた
オオミズアオの学名は[Actias artemis]と名付けられていました。artemis(アルテミス)はギリシャ神話に登場する月の女神です。
しかし、本種の日本産の学名は[Actias artemis] から[Actias aliena]に訂正されました。
その理由は次のようにあります。
artemisのタイプ標本()は日本産のオオミズアオと同種ではなく、近縁の別種であることが Dubatolovら(2007)によって判明し、日本産のオオミズアオは aliena(Butler, 1879) を使用する事になった。
引用元 : 『日本産蛾類標準図鑑Ⅰ』325頁 オオミズアオ [分類] (2011)
まとめ
初めて、図鑑で見たときにすごいきれいな蛾だなあと思いました。
それまで、蝶は好きでしたが蛾は苦手でした。オオミズアオは私の蛾に対するイメージを大きく変えた蛾です。