オオクジャクヤママユ
学名:Saturnia pyri
- 分類:ヤママユガ科
- 前翅長:8 – 10cm前後
- 時期:3 - 6月
- 分布:中央ヨーロッパ・北アフリカ
生態
1年に1回発生する一化性です。
生息域
フランスのパリから南西スイス、イベリア半島、モロッコとアルジェリアの沿岸地域まで、南は北アフリカ、西はイランまで、中央ヨーロッパと中近東の暖かい地域に生息しています。
主に中央ヨーロッパ・北アフリカに生息しています。
森林、公園、果樹園などに生息しています。
成虫
オオクジャクヤママユは口吻自体が退化して摂食せず、幼虫時代に蓄積された栄養だけで活動します。
夜間に活動し、寿命が尽きる前に番(つがい)を探します。光に惹かれる性質があります。
メスは夜に揮発性の性フェロモンを放出し、オスは飛んで、大きな触角を介してこれを検出します。 オスはフェロモンを数メートルの距離で検出し、フェロモンが来ている方向に飛んでメスに到達することができます。オスがメスに到達すれば交尾が始まります。
交尾は約22時間続きます。交尾後メスによって、約30個の卵が木の枝または幹に5 – 8個繋がって置かれます。残りの卵は宿主植物の葉と小枝の上に置かれます。
翅を開張すると15 – 20cm前後になる、大型の蛾です。これは中央ヨーロッパ最大の蛾になります。
体が大きいため、飛んでいる姿がコウモリに間違えられることがあります。
幼虫
成熟した幼虫の体色は明るい緑色で、細長い毛が節ごとに生えています。毛が生えている根本は水色です。気孔は白で黒色で縁取られています。体の側面の下側に白いラインが走っています。
頭部は褐色で、危険を感じると下顎を急速に振動させて鳴くことができます。
体長は12cm前後になります。
食草は広食性で多種多様な植物を食べます。主にクルミ、リンゴ、プラム、アーモンド、ニレ、ヤナギなどを食べます。
果樹園では殺虫スプレーによって、駆除されています。
成虫の見た目
オオクジャクヤママユは白茶色の翅と眼状紋が特徴です。
基本的に全体は白茶色で構成されています。各翅には眼状紋が1つずつあります。 翅に濃い茶色と白の波模様があります。縁は白色で、外側に向かって薄い茶色になります。
また、茶色の部分に赤色が混じる個体がいます。
胴体は茶色で白の縞模様があります。
オオクジャクヤママユには性的二系があります。メスの触覚はシンプルな形をしていますが、オスの触角は櫛歯状になっています。しかし、オスメスで翅の模様に大きな違いはありません。
オオクジャクヤママユの名前
オオクジャクヤママユは「giant emperor moth」(巨大な皇帝蛾)や「Viennese emperor」(ウィーンの皇帝)とも呼ばれます。
「Viennese」(ウィーン)とは中央ヨーロッパの国、オーストリアの首都です。ウィーン市の西部にはアルプス山脈の一部であるウィーンの森があります。
ウィーンの夏は適度な暑さで平均気温は22-26℃で、最高気温は30℃を超えることもあり最低気温は15℃位です。
また、ヤママユガ科などの大きな蛾は「emperor」(皇帝)の名が付きやすい傾向があります。
オオクジャクヤママユに適した環境と生息地、その体の大きさからこのような名前が付けられたと考えられます。
まとめ
個人的に幼虫と成虫の見た目のギャップが激しいガだと思います。