ナンベイタテハモドキ
学名:Junonia evarete
- 分類:タテハチョウ科
- 前翅長:2 – 3cm前後
- 時期:3 - 10月
- 分布:中央・南アメリカ
分類
ナンベイタテハモドキはタテハチョウ科に属しており、その中のタテハチョウ亜科に分けられていてます。
タテハチョウ亜科のタテハモドキ属に分けられています。
タテハモドキ属はアメリカタテハモドキ・ルリボシタテハモドキなど多数存在します。
生態
1年で3 – 4回発生する多化性です。
生息域
アメリカ合衆国ではニューメキシコ州南部、アリゾナ州南部、テキサス州南部、フロリダ州南部まで、メキシコ、カリブ諸島など主に中央アメリカに生息しています。
森林、熱帯雨林、草原などに生息しています。
成虫
ナンベイタテハモドキは日中に活動し、様々な花から吸蜜します。
オスは一日中、植物または地面に止まり、メスを待っています。メスは植物の葉の下に卵を個別に産み付けます。
翅を開張すると4.5 – 6.5cm前後になる、中型の蝶です。
幼虫
成熟した幼虫の黒色で、背面に二対の枝分かれした黒い棘が節ごとにあります。この棘の根元に青い斑点があります。
体の側面には二対の枝分かれした黒い棘があります。この棘の根元はオレンジ色です。
疣足はオレンジ色です。 頭部は黒色で短い黒い二対の角が生えています。
食草はGlandulariaなどのクマツヅラ科の植物を食べます。
成虫の見た目
ナンベイタテハモドキは鮮やかなオレンジ色と眼状紋が特徴的です。
表側の翅の下地はこげ茶色で、翅の内側にオレンジ色の縦模様があり、オレンジ色の帯模様があります。外縁付近に小さい眼状紋と大きい眼状紋があります。両方の眼は中心から青、黒、黄で構成されています。
後翅は内側は青色で外縁に向かってオレンジの帯模様があります。中心が黒、黄、黒で構成される2つの眼状紋があります。前翅後翅ともに外縁は茶色のレース模様になっています。
翅の裏側は色が全体的に薄くなり、前翅には眼状紋がありますが、後翅にはありません。
識別が難しい蝶
ナンベイタテハモドキは同じタテハモドキ属のカリブタテハモドキ(学名:Junonia genoveva)とよく混同されます。
蝶自体が過去の文献で誤認されている場合があり、また2種には亜種や季節的な形態が多く、識別や区別が難しいためです。また生息範囲も同じです。
区別の仕方は諸説ありますが、オスの触角先端の下側が濃い黒ならカリブタテハモドキ(Junonia genoveva)。
そこが白色か茶色などのグラデーションならナンベイタテハモドキ(Junonia evarete)となります。
上記の画像の個体の触角の下側は分かりませんが、先端部分が茶色っぽいのでおそらくナンベイタテハモドキなのではないかと思います。
なので今回はナンベイタテハモドキとして紹介しました。
まとめ
ナンベイタテハモドキは英名では「Tropical buckeye」(トロピカルバックアイ)と呼ばれています。
また、カリブタテハモドキは「Mangrove buckeye」(マングローブバックアイ)と呼ばれています。