コノハチョウ
学名:Kallima inachus
- 分類:タテハチョウ科
- 前翅長:4 – 5cm前後
- 時期:一年中
- 分布:東南アジア
分類
コノハチョウはタテハチョウ科に属しており、その中のタテハチョウ亜科に分けられていてます。
タテハチョウ亜科のコノハチョウ属に分けられています。
タテハチョウ亜科はミドリタテハ・アトグロヒョウモンモドキなど多数存在します。
生態
1年のうちに数回発生を繰り返す、多化性です。
生息域
インドからヒマラヤ、インドシナ半島、ミャンマー、ラオス、タイ、西マレーシア、中国、台湾など東南アジアに生息しています。
日本では沖縄諸島、奄美群島の沖永良部島と徳之島にかけて分布します。
また、沖縄県内では天然記念物に指定されていて、採取を禁止されています。
熱帯雨林に生息しています。
成虫
コノハチョウは日中に活動し、樹液や腐った果物、獣糞の汁を吸います。
翅を開張すると7 – 9cm前後になります。
木や低い葉の上に頭を下向きにして止まっているのが特徴です。日光が弱い場合、翅を完全に広げて日光浴をします。
幼虫
幼虫は体色が黒、またはこげ茶色で、節ごとに黒い枝分かれした棘があります。背中には黄色の斑点が並んでいます。この黄色の斑点から棘が生えています。
頭部は黒色で、二対の黒い長い角があります。
食草はオギノツメ、オキナワスズムシソウなどのキツネノマゴ科の植物を食べます。
成虫の見た目
コノハチョウは表側の翅の下地は藍色で、前翅は外縁は黒色でオレンジ色の帯があります。
また、小さな白い斑点があります。後翅は柄がなく藍色一色です。
擬態としての機能
コノハチョウは木の葉に擬態するためにコノハチョウと名付けられました。翅の形状も木の葉に擬態するために、他の蝶と比べると変わった形をしています。
まず、前翅の先端は広葉樹の葉先のように尖り、後翅の後端は葉柄のように細く突出しています。
このような形状をしているため、翅を閉じると上記の画像のように木の葉そっくりになります。
表側の模様は個体ごとに変わりませんが、裏側の模様は個体変異が多く、1匹ずつ模様が異なると言われるぐらい、多くの模様のパターンがあります。
まとめ
コノハチョウは隠蔽擬態をする代表的な昆虫として、知られていますが、擬態ではないとする説もあります。いろいろと研究されている蝶です。
優れた擬態能力を持っているにも関わらず、鳥から攻撃されています。日光浴をするときに翅を広げているので、その時に攻撃されるのでしょう。