ヨーロッパアカタテハ
学名:Vanessa atalanta
- 分類:タテハチョウ科
- 前翅長:2 – 3cm前後
- 時期:3 - 10月
- 分布:中央アメリカ・ヨーロッパ・アジア
分類
ヨーロッパアカタテハはタテハチョウ科に属しており、その中のタテハチョウ亜科に分けられていてます。
タテハチョウ亜科のアカタテハ属に分けられています。
タテハチョウ亜科はイシガケチョウ・リュウキュウムラサキなど多数存在します。
生態
3 – 10月に見られ、年に2回発生する多化性です。
生息域
北アフリカの温帯地域、北および中央アメリカ、ヨーロッパ、アジア、ハワイの島地域など幅広い範囲に生息しています。
森林地帯や草原、庭園、公園、川岸に生息しています。
成虫
ヨーロッパは日中に活動し、フジウツギ属やキヅタ属などの花に集まり、吸蜜します。また、熟した果物の汁、糞、湿った地面からミネラルを吸収し、樹液も吸います。
翅を開張すると4 – 6cm前後になります。
冬も成虫で越冬し、春になると活動します。
オスは自分の領土を持っていて、定期的にパトロールします。
幼虫
幼虫は体色が黒色で、節ごとに黒い棘があります。小さな白い斑点が全身を覆っています。
体の横側は黄緑色の斑点が並んでいます。頭部と疣足は黒色です。
食草はイラクサなどのイラ科の植物を食べます。
成虫の見た目
ヨーロッパアカタテハはオレンジ色の帯が特徴的です。
翅の下地は濃い茶色で前翅の外側には白い大きな斑点があります。前翅から後翅を横切るようにオレンジ色の帯が入っています。
後翅の外縁はオレンジ色で小さな黒い斑点が並んでいます。
女性らしい名前の蝶
アカタテハ属の名前は「Vanessa」(ヴァネッサ)といいます。ヴァネッサは女性らしい名前で特にアメリカ、ヨーロッパ、ブラジルで人気の名前です。
ヴァネッサは1807年にJohan Christian Fabricius(ヨハン・クリスチャン・ファブリキウス)によって蝶の属の名前として採用されました。
また、ヨーロッパアカタテハの種小名は「atalanta」(アタランテ)です。アタランテはギリシャ神話に登場する女性で、優れた女狩人で、アルゴナウタイの一人です。
アルゴナウタイはギリシャ神話においてコルキスの金羊毛を求めてアルゴー船で航海をした英雄たちのことです。
まとめ
また、ヨーロッパアカタテハは「red admiral」とも呼ばれます。 これは赤い提督という意味です。
オスは縄張りをパトロールしているため、海をパトロールする提督のように見えることから名づけられたのでしょう。
このように蝶の名前を詳しく調べてみるのも楽しいです。